Gmailの添付ファイル容量を完全攻略　トラブルゼロの送信ルール保存版

締切前にGmailでファイルを添付して送信したあと、「届いていません」「開けません」と連絡が来るたびに、あなたの時間と信頼は静かに削られています。多くの人は原因を「そのときのトラブル」として片づけますが、実際には容量と送信ルールの設計ミスが、同じ失敗を何度も再生産しています。

Gmailには「添付25MB」「受信50MB」「ストレージ15GB」という3つの容量の壁があり、さらにGoogleドライブへの自動アップロード機能、相手側メールサーバーの制限、無料転送サービスの迷惑メール判定などが絡みます。ここをあいまいなまま場当たり的に圧縮やギガファイル便で乗り切ろうとすると、

• 送れたと思っていたファイルが壊れていた
• お問い合わせメールが容量オーバーで消えていた
• 転送サービスのURLが迷惑メール行きで商談が止まった

といった「気づきにくい損失」が蓄積していきます。

この記事は、Gmailの添付ファイル容量の仕様と現場運用を分けて整理し、「どのサイズのファイルを、どの相手に、どの方法で送るのが最も安全か」を一度で判断できる状態まで引き上げることを目的にしています。単なるMBの数字解説ではなく、

• 「送れない／届かない」を即座に切り分けるチェックリスト
• 添付・Googleドライブ・クラウド転送サービス・分割送信の比較と使い分け
• 25MB超過時の社内標準フローのサンプル
• 相手に配慮した送信文面テンプレート
• 将来トラブルを抑えるGmailボックスとストレージの整理術

まで、バックオフィス担当やフリーランスがそのまま業務に落とし込めるレベルで具体化しています。

まず前半で、Gmailの容量制限とGoogleドライブの自動切り替え、相手側の制限を含めた「構造」を理解し、どこでメールが止まりやすいのかを可視化します。続く中盤では、容量チェックの実務フローと「4つの送信方法」の比較から、自社に合う安全なパターンを選べるようにします。後半では、社内ルール、テンプレ文面、ストレージ整理まで一気通貫で整え、二度と容量トラブルで足を取られない運用を設計します。

この記事を読み終える頃には、単に「Gmailで何MBまで添付できるか」を知るだけでなく、「どのメールにどの送信方法を採用し、どの運用を捨てるべきか」が、迷わず決められるようになります。容量トラブルで毎回検索する時間も、取引先に確認メールを送る気まずさも、ここで終わらせてください。

まずはここでつまずく：Gmailの「添付ファイル容量」勘違いトップ3

締切前、送信ボタンを押した瞬間に「容量制限エラー」。現場で起きている多くのトラブルは、仕様そのものより「勘違い」から始まります。まずは、バックオフィス担当やフリーランスが引っかかりやすい3つの落とし穴を整理します。

Gmailでよく混同される「25MB・50MB・15GB」の正体

同じGmailの話なのに数字が3つ出てくる時点で、混乱しない方がむずかしいです。役割をきちんと切り分けると、一気に見通しが良くなります。

ポイントは、25MBは「1通ごと」・50MBは「相手から飛んでくるメール」・15GBは「Gmail/ドライブ/フォトの合計」という三層構造になっていることです。
容量トラブルの多くは、この三層をごちゃまぜに考えてしまうところからスタートします。

「送信はできたのに相手が開けない」メール現場の典型パターン

「送信済みトレイには残っているのに、取引先から『ファイルが開けません』『壊れています』と言われた」。このパターンは、送信側では上限内・相手側サーバーでは制限超過という二重構造で起きがちです。

よくある流れを分解すると、原因が見えます。

• 自分のGmailから、合計20MB前後のPDFや画像を添付して送信（25MB以内なのでエラーは出ない）

• 相手側のメールサーバーは「10MB以上の添付は禁止」という社内ポリシー

• 受信時にサーバー側で自動削除 or 添付を切り落として配送

• メール本文だけは届くため、相手には「添付がないメール」が到着する

このケースでは、自分がOKでも相手の制限に引っかかるという視点がないと、何度送り直しても同じ失敗を繰り返します。
「ファイルサイズが10MBを超えるときは、Googleドライブのリンク共有を第一候補にする」といった社内ルールを決めておくと、こうしたトラブルをかなり減らせます。

フォーム通知＋Gmailボックスで起きる“見えない機会損失”

問い合わせフォームや求人フォームの通知先をGmailにしている会社は多くあります。この組み合わせは便利な一方で、ストレージ15GBをじわじわ食い潰す“サイレントキラー”になりやすい構造です。

代表的なパターンを整理してみます。

• Webフォームで、図面や写真、動画（MP4）を添付できるようにしている

• 通知メールはすべて担当者のGmailに転送され、添付ファイルもそのまま保存

• 数年分の問い合わせデータが溜まり、Gmailのストレージがほぼ15GBに到達

• ある日突然、「メールボックスの容量がいっぱいです」と表示され、新規メール（受注見込みの問い合わせ含む）が受信できなくなる

厄介なのは、フォーム自体は正常に送信を受け付けているのに、社内担当者のGmailだけがパンパンで受信できない状態になっても、外からは異常が見えないことです。
「最近、問い合わせが減った気がする」と感じた時には、すでに数十件の商談機会を取り逃している、というケースがフォーラムや業界ブログで報告されています。

フォーム通知をGmailで受けている場合は、次の2点を定期タスクに組み込むと安全です。

• 検索ボックスで「has:attachment larger:5M」などを使い、大きな添付ファイル付きメールだけを定期的に削除 or ドライブへ退避

• お問い合わせデータの正式な保管先を、Gmailではなくクラウドストレージや顧客管理ツールに切り替える

ここまで押さえておくと、「gmail 添付ファイル 容量」でつまずく典型パターンの大半は先回りできます。次の章では、この数字と仕様を視覚的に整理し、どこまでがGmail、どこからがGoogleドライブの仕事なのかを分解していきます。

Gmail添付の容量上限を分解する：メールとストレージの裏側をやさしく可視化

「また容量オーバー…どの数字を見ればいいのか分からない」
現場でいちばん多いつまずきは、25MB・50MB・15GBがごちゃ混ぜになっている状態です。

送信25MB・受信50MB・ストレージ15GBを図解で整理

まずは数字を役割ごとに切り分けます。頭の中で「3レーンの道路」をイメージしてください。

ポイントは、25MBと50MBは「1通あたり」／15GBは「生涯の保管庫」という違いです。
ストレージが15GBに張り付いていると、25MB以内でもメール自体が送受信できなくなります。

添付とGoogleドライブの自動切り替え機能が招く“勘違い”

Gmailは25MBを少しでも超えると、自動でGoogleドライブにアップロードしてリンクを本文に挿入します。
便利な一方で、現場では次のような勘違いがよく起きます。

• 自分は「添付したつもり」だが、実際はドライブのURLだけになっている

• 相手がGmailに慣れておらず、リンクに気づかない

• ドライブ側のアクセス権限が「自分だけ」のままで相手が開けない

対策として、25MB超のファイルを送るときは最低限この2点を徹底します。

• メール本文に「ファイルはGoogleドライブのリンクで共有しています」と明記する

• ドライブの共有設定を「リンクを知っている全員」にするか、「相手のメールアドレスを個別指定」してから送信する

これだけで、「届いているのに開けない」「ファイルが見当たらない」という問い合わせをかなり減らせます。

「相手側メールサーバーの制限」が絡むときの考え方

自分側がGmailで問題なく送れても、相手側サーバーの制限で止まるケースが現場では頻発します。特に中小企業の独自ドメインメールで起こりがちです。

代表的なサインは次の通りです。

• 自分の送信トレイには残っているが、相手から「添付が壊れている」「そもそも届いていない」と言われる

• 同じファイルを別の取引先には送れているのに、特定の会社だけ毎回はじかれる

• 相手側から「容量オーバーのエラーメールが返ってきている」と連絡される

こうした場合は、「25MB以内だから安全」とは考えず、20MBを超える時点で添付を避けるのが現場感覚に合った運用です。
実務では、次のような基準にしておくとトラブルが激減します。

• 〜10MB：通常の添付で送信

• 10〜20MB：相手の環境を知らない場合は、できればドライブ共有を検討

• 20MB超：原則Googleドライブやクラウド転送サービスで共有し、本文で方法を明示

送信ボタンを押す前に、「25MBだけでなく、相手のメールボックス事情も一緒にイメージする」。
この一手間が、締切前のヒヤリを確実に減らしてくれます。

「送れない／届かない」原因を一発で切り分ける容量チェックリスト

「エラーは出ないのに相手が『届いていない』と言う」とき、多くの現場では闇雲に送り直しています。ここでは、30秒〜3分で原因を切り分ける“診断フロー”をまとめます。
ポイントは「自分側」「相手側」「ファイル側」の3レイヤーに分けて見ることです。

自分のGmailボックス・ストレージ容量を30秒で確認する方法

まず見るべきは、自分のGmailとGoogleドライブの空き容量です。無料Gmailは、Gmail・ドライブ・フォトをあわせて15GBまでという制限があります。

チェック手順（PCブラウザ）

1. Gmail右上のアプリアイコンから「ドライブ」をクリック
2. 画面左下の容量表示（例：12.3GB/15GB）を確認
3. 13GBを超えていたら、添付付きメールの送受信に影響が出るリスク大

容量を食いやすい順に並べると次の通りです。

「送信エラーが出る」「アップロードが途中で止まる」場合は、この時点でストレージ不足を疑うと対処が早くなります。

相手側のメールボックス・迷惑メールを疑うべきサイン

送信側のGmailが正常でも、相手側のメールサーバーや迷惑メール判定に引っかかるケースは現場で非常に多く見られます。

相手側を疑うべきシグナル

• 自分の送信トレイにはメールがあり、エラー通知も返ってこない

• テキストだけのメールは届いているのに、添付付きのメールだけ「届かない」と言われる

• 無料のファイル転送サービスのURLを本文に貼ったときだけ行方不明になる

この場合、次の3点を相手に確認してもらうと原因特定が早まります。

1. 迷惑メールフォルダの確認
2. 独自ドメインの会社メールなら、管理部門に「添付ファイルの容量制限」を問い合わせ
3. 社内で特定のファイル転送サービスがブロックされていないか確認

「こちらからはGmailで正常に送信できています。お手数ですが、迷惑メールフォルダと容量制限をご確認いただけますか」と一文添えておくと、相手側も動きやすくなります。

ファイルサイズ・拡張子・圧縮方法で引っかかるケース

最後に疑うのが「ファイルそのもの」の問題です。添付ファイルのサイズだけでなく、拡張子や圧縮形式でブロックされるパターンがあります。

よくあるひっかかりポイント

• 合計ファイルサイズが25MBをわずかに超えている（Gmail送信上限）

• exeなど、危険とみなされやすい拡張子

• zipにパスワードをかけたファイルをセキュリティで一律ブロックしている会社

• スマホ写真を大量に添付し、1通あたりのファイルサイズが肥大化

ファイル側チェックのミニリスト

1. ファイルサイズ：エクスプローラーやFinderで合計MBを確認
2. 拡張子：実行ファイル（exe等）や一部のスクリプトは避ける
3. 圧縮方法：zipにしても25MBを超えるなら、分割やクラウド共有を検討
4. 動画・画像：解像度を下げる／不要なカットを削る

「自分の容量→相手側→ファイル」の順で切り分ければ、闇雲な送り直しから卒業できます。特に締切前の送信では、この3ステップを“儀式”のように習慣化しておくと、トラブル対応の時間を大きく削れます。

大きなファイルを安全に送る4つの方法を“現場目線”で徹底比較

「とにかく今すぐ送りたい」のか「今後も安全に回したい」のかで、選ぶべき方法は変わります。まずは4つの代表的な方法を、容量・セキュリティ・相手の使いやすさでざっくり整理します。

そのまま添付：25MB以内でも“やってはいけない”送り方

25MB以内のファイルならGmailに直接添付して送信できますが、現場で問題になりやすいのは次のパターンです。

• 10MB超のファイルを「何通も」連続送信し、相手の受信ボックスを圧迫

• 画像をそのまま貼り付けて、ファイルサイズが膨らんでいるのに気づかない

• 更新版を何度も添付し、「どれが最新版か分からない」状態にする

実務では、「25MB以内でも、10MBを超える添付は慎重に」を目安にするとトラブルが減ります。大きいファイルは、1メール1ファイル、件名にファイル名を含めて送ると、相手側の管理も楽になります。

Googleドライブのリンク共有：権限設定で失敗しないポイント

Gmailで25MBを超えるファイルを添付しようとすると、自動でGoogleドライブにアップロードされ、リンク共有に切り替わります。便利な反面、権限設定を外すと「開けません」とクレームの元です。

失敗しないための最低ラインは次の3つです。

• アクセス権限は「リンクを知っている全員」か「相手のメールアドレスを個別指定」かを意識して選択

• 機密性が高い資料は「閲覧のみ」に固定し、ダウンロードや編集を禁止

• プロジェクトごとに共有フォルダを作り、そこにドキュメントや動画をまとめる

リンク共有は、「後から権限を切れる」「最新版だけを見てもらえる」のが最大の強みです。誤送信してもリンクを無効化すればアクセスを止められるため、添付よりもリスクをコントロールしやすくなります。

クラウド転送サービス利用時の「迷惑メール」＆セキュリティ注意点

ギガサイズの動画や大量の写真データは、クラウド転送サービスが手っ取り早い一方で、次の落とし穴があります。

• 転送サービスのURLがスパムと誤判定され、相手の迷惑メールフォルダ行き

• 無料サービスで保存期間が短く、「気づいたらダウンロード期限切れ」

• 会社のセキュリティポリシーで利用が禁止されているケース

現場では、次のようなひと言を本文に添えるだけでトラブルが激減します。

• 「大容量のため◯◯というクラウドサービスのURLをお送りします」

• 「保存期間は◯日までです。お手すきの際にダウンロードをお願いします」

会社として使ってよいサービスか、情報システム担当や上長に一度確認しておくのも重要です。

分割・圧縮送信がハマるケース／やめたほうがいいケース

zip圧縮やファイル分割は、今も一定のニーズがありますが、万能ではありません。

ハマるケース

• 相手がクラウドやGoogleドライブに慣れていない

• 社内ネットワークから外部クラウドへのアクセスが制限されている

• 画像・PDFを少しだけ圧縮して25MB以内に収めたい

やめたほうがいいケース

• パスワード付きzipを「安全」と思い込み、多数の取引先に使い回す

• 1つのデータを3〜4分割し、どれがどの順番か分からなくなる

• 相手がスマホのみで受信しており、解凍環境が整っていない

zip送信を選ぶなら、「1通で完結する」「相手の環境で確実に解凍できる」ことを確認してからにすると、双方のストレスを抑えられます。

バックオフィス担当が見落としがちな「社内ルール不在」のリスク

Gmailの添付ファイル容量で炎上する会社には、共通して「誰も送信ルールを決めていない」という穴がある。ファイルサイズを気にする人と、気にしない人が同じ受信トレイを使うと、トラブルは静かに積み上がっていく。

同じ会社なのに送信方法がバラバラだと何が起きるか

同じ部署で、Aさんはそのまま添付、BさんはGoogleドライブ、Cさんは無料クラウド転送サービス、Dさんはzip分割。現場で起きがちな問題は次の通り。

• どの案件でどのサービスを使ったか追えない

• 取引先から「前と同じ方法で送ってください」と言われても、誰も分からない

• 無料サービスのURLだけ迷惑メール扱いされ、問い合わせが止まる

• 退職者のGmailボックスにだけ重要データが残り、容量15GBの上限を超えそうになる

結果として、「送れない」「届かない」だけでなく、情報管理の責任があいまいになり、バックオフィス担当が火消し役に回される。

容量25MB超え時の“社内標準フロー”サンプル（保存版）

現場で使えるラインは「25MBを超えた瞬間に、添付から共有に切り替える」こと。迷ったらこのフローで統一すると、属人トラブルが激減する。

運用ルールとしては、次の3行を社内マニュアルにそのまま貼っておくと機能しやすい。

• 25MB以下はGmail添付、超えたらGoogleドライブリンク

• 無料転送サービスは事前承認されたサービスだけ利用

• 共有リンクの権限は「相手のメールアドレス指定」を原則とする

これだけでも、社内でのばらつきはかなり抑えられる。

お問い合わせフォーム・メルマガ運用とGmail容量の意外な関係

フォーム通知やメルマガ配信をGmailで受信している会社ほど、添付容量トラブルとストレージ圧迫が連動しやすい。

典型パターンは次の通り。

• フォーム経由で図面や写真付きの問い合わせが増える

• 添付付きメールがGmailボックスに溜まり、15GBのストレージ制限に近づく

• 容量オーバーで、新規問い合わせメールそのものが受信できなくなる

メルマガ運用でも、テスト配信を何百通も自社アドレスに送り続けると、添付画像やHTMLメールのデータが積み重なり、気付かないうちに容量を食いつぶす。

フォームやメルマガをGmailと組み合わせている場合は、次の2点をルール化しておくと安全性が上がる。

• 添付付き問い合わせは、定期的にローカルや共有ドライブへ退避してGmailから削除

• メルマガテスト用アドレスと業務用Gmailアドレスを分ける

「gmail 添付ファイル 容量」の問題は、1通のメールではなく、社内の情報フロー全体の問題として設計し直した瞬間から、ようやくコントロールできるようになる。

実務で本当にあった“ヒヤリ”シーンから学ぶ容量トラブル防止策

締切前にGmailのエラーひとつで、数十万円の案件が吹き飛ぶ。容量トラブルは「知っていれば3分で防げた事故」が多いです。ここでは、実際にQ&Aサイトや現場相談で頻出するパターンをベースに、どこでつまずきやすいかを分解します。

見積書PDFが壊れて届いた案件：どこでファイルが壊れたのか

月末、PDF見積書をまとめて送信したあと、取引先から一言。「ファイルが開けません」。

よくある流れは次の通りです。

• PDFを複数添付し、合計サイズが25MBギリギリ

• 送信はGmail上で完了しているので「届いた」と思い込む

• 先方のメールサーバー側で容量制限に引っかかり、破損・削除・隔離のいずれかになる

ポイントは「GmailがOKでも、相手側の制限でNGになる」ことです。

「見積書が大きくなりそうならドライブリンクを標準にする」と決めておくと、この手の事故はほぼ防げます。

写真付き報告メールが送れず現場が止まったケース

現場担当がスマホのGmailアプリから、写真付き報告メールを送ろうとした場面です。

• 現場写真（1枚4〜5MB）を10枚以上選択

• 送信時に「容量オーバー」エラー

• 枚数を減らしては再送信を繰り返し、報告が30分以上遅延

スマホ写真は1枚でも重く、あっという間に25MBを超えます。対策は「撮る前」「送る前」の2段階で考えると安定します。

• 撮る前

  • 必要なアングルを絞る
  • カメラ設定を「中画質」に落とす運用も検討

• 送る前

  • ファイルサイズを確認（Gmail上で合計MBを意識するクセづけ）
  • 10枚以上なら、Googleドライブにアップロード → リンク共有に切り替える

「10枚超えたらドライブ」という単純ルールを社内で共有しておくだけで、現場のタイムロスが一気に減ります。

無料ファイル転送サービスのURLが取引先の迷惑メール行きになった話

100MB超の動画データを、無料のファイル転送サービス経由で送ったケースです。

• 転送サービスにファイルをアップロードし、発行されたURLをGmail本文に貼り付け

• 送信側では問題なし

• 数日後、相手から「メールが来ていない」と連絡

• 調べてみると、相手側で迷惑メールフォルダ行きになっていた

多くの企業メールサーバーは「見慣れないドメインのURL」「大量のファイル転送リンク」をスパム寄りに判定します。そこで、ひとこと添えるかどうかで印象と到達率が変わってきます。

• 件名に「【動画データ送付（◯◯サービス利用）】」と明記

• 本文冒頭で「容量が大きいため、◯◯というクラウドサービスのリンクでお送りします」と説明

• 可能であれば、相手側に「迷惑メールフォルダもご確認ください」と一文を添える

社内ルールとしては、「機密度高めのデータは原則Googleドライブや自社管理のクラウド」「無料サービスは先方了承済みのときだけ使用」と決めておくと、セキュリティ部門との摩擦も防ぎやすくなります。

今日から使えるメール本文テンプレ：相手に配慮した「容量大きめファイル」送信文面

添付ファイルの容量でつまずくとき、最後にモノを言うのは「ひと言の気配り」です。ここで紹介する文面を、Gmailの定型文（テンプレート機能）に登録しておくと、トラブル時のやりとりが一気にラクになります。

Googleドライブリンクを送るときのひと言テンプレ

Googleドライブで共有リンクを送るときは、「なぜ添付ではないのか」「どうアクセスすればよいか」をセットで書くと安心感が違います。

件名案
「【資料送付】○月度○○資料（Googleドライブ共有リンク）」

本文テンプレ（コピペ用）

いつもお世話になっております。
○○株式会社の△△です。

ご依頼いただいた資料をお送りいたします。
ファイルサイズが大きいため、Gmailの添付ではなくGoogleドライブの共有リンクで送信しております。

▼資料へのアクセスはこちら
https://xxxxxxxx

アクセスできない場合は、お手数ですがお知らせください。
権限設定や別形式での送信など、別の方法で再送いたします。

今後ともよろしくお願いいたします。

ポイント

• 「容量が大きいからドライブ利用」と理由を書く

• 「アクセスできない場合の連絡先」を明示

• 取引先のセキュリティポリシーに配慮し、再送方法に触れておく

クラウド転送サービスや分割送信を使うときの事前説明テンプレ

無料のファイル転送サービスや分割送信は、送り手にとっては便利でも、受け手には「これ何？」になりがちです。URLや複数メールが届く理由を先に説明しておくと、迷惑メール行きや見落としを減らせます。

件名案
「【データ送付】動画ファイル（転送サービス利用・有効期限あり）」

本文テンプレ

いつもお世話になっております。
○○株式会社の△△です。

容量の大きな動画ファイルのため、Gmailの容量制限を考慮し、
クラウド転送サービス（○○○）を利用してお送りします。

▼ダウンロード用リンク
https://yyyyyyyy

・ダウンロード期限：○月○日
・ファイルサイズ：約○MB

会社のセキュリティ設定によりアクセスできない場合や、
URL付きメールが迷惑メールフォルダに振り分けられる場合があります。
確認できない際は、お手数ですがご一報いただけますと幸いです。

分割送信版（添付を複数メールに分ける場合）のひと言

今回のファイルは容量が大きいため、
Gmailの添付容量制限（25MB）を考慮し、3通に分割して送信いたします。

• 件名末尾に「（1/3）」「（2/3）」のように通番を付けています

• すべて受信できているか、ご確認をお願いいたします

「ファイル届いていますか？」確認メールのスマートな書き方

「届いてますか？」だけのメールは、受け手に負担をかけます。どの方法で、いつ、どんなサイズのデータを送ったのかをセットで伝えると、相手も探しやすくなります。

件名案
「【ご確認】○月○日送信の資料データ到達状況の確認」

本文テンプレ

いつもお世話になっております。
○○株式会社の△△です。

○月○日に、下記の内容で資料データをお送りしておりますが、
添付ファイルの容量や迷惑メール振り分けの影響がないか念のため確認させてください。

・送信日時：○月○日 ○時頃
・送信先メールアドレス：xxxx@example.com
・送信方法：

• Gmailから送信

• 添付ファイル（約○MB／zip形式）

• 件名「○○○○」

お手数ですが、
1 届いているか
2 添付ファイル（またはドライブリンク）を開けるか
を併せてご教示いただけますでしょうか。

万が一届いていない場合は、Googleドライブ共有リンクや別形式での再送も可能です。
お急ぎのところ恐れ入りますが、確認のほどよろしくお願いいたします。

この3パターンをベースに、社内用にアレンジしておくと、容量トラブル時のやりとりが「慌てて書くメール」から「落ち着いて選ぶテンプレ」に変わります。

将来のトラブルを減らすGmail・ストレージ整理術

「送るたびに容量ギリギリでヒヤヒヤ」な状態から抜け出すカギは、送信テクニックだけでなくGmailボックスの“土台”を軽くしておくことです。ここでは、バックオフィス担当でも今日から回せる整理術に絞ってまとめます。

不要な添付ファイル・古いメールを一括で洗い出すコツ

まず狙うのは、ストレージを一気に圧迫している大きなファイル付きメールです。検索演算子を使うと、狙い撃ちで見つけられます。

• 「ファイルサイズが大きいメール」を探す

  検索欄に
  larger:10M has:attachment
  を入力すると、10MB以上の添付付きメールだけが表示されます。数値を20M, 5Mと変えれば調整可能です。

• 「古くて大きい」ものから消す

  older_than:1y larger:5M has:attachment
  で、1年以上前かつ5MB超の添付付きメールだけを抽出できます。

抽出したら、フォルダ代わりに「一時退避用ラベル」を付けてから削除・アーカイブすると安心です。

対象の目安を整理すると次のようなイメージになります。

「何を消していいか分からない」と止まるより、まず“1年以上前×10MB以上”だけをターゲットにすると、判断に迷いにくくなります。

ラベル・フォルダ運用とクラウド共有ツールの組み合わせ方

Gmailにはフォルダはありませんが、ラベル運用＋Googleドライブ整理でほぼ同じことができます。ポイントは「メール本体」と「データ（ファイル）」を分けて考えることです。

• メール側

  件名・相手先・日付に意味があるので、
  「取引先別」「案件別」のラベルを付けておく

• ファイル側

  実体はGoogleドライブの
  「クライアント名/案件名/年別フォルダ」
  などにアップロードして管理する

運用としては、

1. 受信メールから添付をドライブに保存（アップロード）
2. Gmail側の添付付きメールはアーカイブ or 削除
3. ドライブの該当フォルダを共有リンクでクライアントと共有

という流れにしておくと、“メールは軽く、ファイルはクラウドで長期保管”というメリハリがつきます。
このスタイルが固まると、「毎回添付で送る」癖が自然と薄れ、容量トラブル自体が起こりにくくなります。

無料Gmailを卒業してもいいタイミングの見極め方

無料の15GBを工夫して使うのは大事ですが、「もうこれは運用でカバーしきれない」というラインも存在します。目安になるのは次の3つです。

• 毎月のように「ストレージがいっぱいです」と警告が出る

• 動画・画像など100MB超のデータを日常的に扱う

• 複数メンバーで同じアカウントを共有し、誰がどこに保存したか追えなくなっている

この状態が続くなら、Google Workspaceなどの有料プランや、専用のクラウドストレージサービスを検討するサインとみて問題ありません。
無料枠の中で小手先の削除を繰り返すより、容量と管理機能をきちんと確保した方が、「送信できない」「受信できていなかった」というビジネス上の機会損失を減らせます。

「添付ファイル容量」の悩みは、単発のエラーではなく、日々のストレージ設計が積み重なって表面化するものです。
今日10分だけでも検索演算子で“大きなメール”を洗い出してみると、ボックスの重さと一緒に、日々の不安もかなり軽くなります。

執筆者紹介

中小企業向けWebサイト制作・デジタルマーケティング支援を主要領域とする株式会社アシストの編集チームです。自社メディア「ハウスケアラボ」で、GmailやOutlook、ChatGPTなど、日々の業務に直結するIT活用ノウハウを発信しています。本記事では、現場で起きがちなメール運用のつまずきを整理し、中小企業でも再現しやすい実務目線のルール設計を重視して解説しました。