エアコンダクトの選び方と比較｜失敗ゼロの最適サイズ・材質・施工ガイド

配管をきれいに隠したい、屋外の劣化や雨漏りが不安、サイズ選びで毎回迷う——エアコンダクトの悩みは共通しています。例えば室内用の化粧ダクトは見た目重視、屋外のスリムダクトは紫外線や雨に耐える必要があり、LD70・LD90・SD100で収容できる冷媒管径とドレン・ケーブル本数は大きく変わります。選定を誤ると圧力損失や結露、においの原因になります。

本記事では、直管・曲り・フレキの使い分けや、ジャバラダクトが避けられる条件、雨仕舞い・防虫・断熱まで、実務の要点を整理します。室外機までの曲がり数や継手数が容量や通線性に与える影響、配管占有率からのサイズ導出手順も具体例で示します。

住宅から厨房・工場までの最適構成、主要シリーズ（LD・SD・MD・PD）の比較、見積〜施工後点検のチェックリストも用意。メーカー公表の寸法・適合情報と現場での検証に基づき、迷いなく選べる実用ガイドです。まずは「どこに・何本を・何mm径で通すか」から一緒に整理していきましょう。

エアコンダクトの配管とダクトの基礎を整理し、用途を正しく理解する

家庭用と業務用で異なるダクト運用と配管の考え方

家庭用のエアコンダクトは、室内の見た目と省施工を両立するため、室内は化粧カバーで配管を隠し、室外はスリムダクトで紫外線や雨から保護します。配管の露出を最小化し、エアコンダクトカバーの色を壁に合わせて選ぶと、室内配管が見えないすっきりとした仕上がりになります。一方、業務用は空調負荷に応じたダクト径と静圧、分岐計画（枝管・吹出口・リターン）を優先し、ダクト配管の種類選定と気密・断熱が重要です。ダクトなし個別機と、ダクト型の集中空調では、設備規模や保守体制が異なるため、建物の用途と運用コストで使い分けます。エアコンダクトホースの延長や交換は圧損と結露に注意し、テープやパテで確実に気密・断熱を確保します。

室内化粧カバーと屋外配管カバーの役割と選び分け

室内化粧カバーは意匠性と安全性を高め、配管の露出部分を保護します。屋外配管カバーは耐候性と耐久性を重視し、日射や雨水、風による劣化を防ぎます。素材は樹脂が一般的で、難燃性グレードや耐候グレードを選べます。固定はビス止めとクリップ嵌合が中心で、室内は下地位置を確認し、屋外はアンカーと止水を併用します。色はホワイト、アイボリー、ブラウンなどがあり、室内は壁紙色、屋外は外壁色に合わせると違和感が出にくいです。エアコンダクトカバーの後付けでは、配管径とスリムダクトのサイズの整合を取り、曲り部材やジョイントを計画的に揃えます。穴周りはエアコンダクトパテやキャップで虫侵入と雨仕舞いを確実にします。

• 主なチェックポイント

  • 室内:見た目、清掃性、難燃性
  • 屋外:耐候性、止水、紫外線対策
  • 固定:下地、アンカー、ビス長
  • 気密:パテ、シール、キャップ

• よく使う部材

  • ストレート、エルボ、ジョイント
  • エアコンダクトキャップ、端末カバー
  • 断熱テープ、化粧プレート

サイズ選定のめやすと用途

ダクト レス機種やダクト型との違いを図解で把握

ダクトレス（壁掛け・マルチ室内機）は、各室に室内機を設置し短距離の配管で完結するため、初期費用と工期が短く、エアコンダクト穴の位置も最小化できます。ダクト型（天井埋込ダクト方式）は、一台の室内機からダクトで各室へ送風し、静圧を確保して均一に空調します。送風経路は長くなるため、ダクトサイズと曲り数で圧損計算を行い、保温・防露を徹底します。メンテナンス面では、ダクトレスは室内機ごとの清掃とフィルター交換が容易で、ダクト型はフィルターや吹出口、リターングリルの定期清掃に加え、点検口を複数設ける設計が求められます。居住用では意匠性重視で室内配管カバーを併用し、オフィスや飲食店では換気扇や外気導入との連携を取り、ダクト配管と換気系統の干渉を避ける計画が必要です。

比較視点の整理

• 送風経路:短い（ダクトレス）/長い（ダクト型）

• 静圧:低静圧（ダクトレス）/中〜高静圧（ダクト型）

• メンテナンス:個別対応（ダクトレス）/集中清掃（ダクト型）

• 意匠:機器露出（ダクトレス）/吹出口のみ露出（ダクト型）

• 工期・コスト:短・低（ダクトレス）/長・高（ダクト型）

エアコンダクトのダクト配管の種類と特徴を比較し、最適な形状・材質を選ぶ

エアコンダクトは、エアコン配管や換気経路を保護し、空調効率と美観を両立させる部材です。直管、曲り部材、フレキシブル（ダクトホース）を適切に組み合わせ、室内の化粧ダクトと屋外のスリムダクトを用途に応じて選定します。材質は樹脂、アルミ、スチール、ステンレスが中心で、耐候性や施工性、コストが異なります。下記の比較で、配管径やスリムダクトのサイズ、設置環境に合わせた最適解を検討してください。

種類別の基本比較

直管・曲り部材・フレキシブルの使い分けと施工性

直管は流速が均一で圧力損失が小さく、結露リスクも抑えやすいため、長い直線区間に最適です。方向転換は曲り部材（エルボ、コーナー）を用いると、曲げ半径が一定で風量損失を抑制できます。急曲げを避けることでドレン配管の勾配確保にも有利です。フレキシブルは端部の芯合わせや短距離の位置合わせに限定すると効果的で、過度な延長は風量低下や騒音の原因になります。結露対策としては断熱材一体型やテープ巻きで断熱層を連続させ、屋外は紫外線に強い被覆材を選びます。施工では支持金具のピッチを守り、重ね代と気密を確実に処理します。

推奨材料と設計ポイント

• 直管優先、曲りは必要最小限、フレキシブルは端部の調整のみ

• 曲げ半径は可能な限り大きく、急角度は専用エルボで処理

• 結露対策は断熱の連続性と気密（テープ、パテ、キャップ）を両立

• 屋外は耐候グレード、室内は意匠性とメンテ性を重視

ジャバラダクトが推奨されない条件と代替案

蛇腹形状はリブで乱流が生じ、風量損失と静圧上昇、騒音増加を招きます。清掃性も悪く、埃やカビが付着しやすいため、換気や排気ダクトでは長距離使用が非推奨です。耐久面でも屈曲部からの劣化やピンホールが起きやすく、虫侵入のリスクもあります。代替案としては、可能な区間を直管化し、方向転換は成形コーナーで構成します。短区間のみ難所の芯出し用に高品質のスムースライナー付きフレキシブルを採用し、表面はテープで継目を気密化します。エアコンダクトホースの延長は最小限に留め、必要時はジョイントで直管へ切り替え、掃除用の点検口を設けると保守が容易です。

代替の基本戦略

• 長距離は直管+コーナーで構成し、蛇腹は端部のみ

• クリーニング性を考慮し、点検口と分解可能な継手を採用

• パテとキャップで気密を高め、虫・水の侵入を抑制

室内用の化粧ダクトと屋外用スリムダクトの違い

室内の化粧ダクトは意匠性と施工性が重視され、カバー色や形状のバリエーションが豊富です。屋外用スリムダクトは紫外線、雨風、温度差への耐候性が必須で、固定金具やビスも防錆仕様が前提です。室内はカットや後付けが容易で、配管カバーの色やサイズを家具・壁紙に合わせます。屋外はスリムダクトのサイズ選定を配管束径に合わせ、ウォールコーナーやエンドキャップで気密と排水性を確保します。固定は支持間隔を適正化し、外壁への荷重集中を避けます。室内外ともにエアコンダクトの穴はパテで充填し、穴埋めキャップで虫と外気侵入を防ぎます。掃除や交換を想定した分割構造とし、後のドレン勾配調整に備えます。

室内/屋外の選定基準

エアコンダクトのスリムダクトのサイズ選定と互換性：LD70・LD90・SD100を中心に

冷媒管径・ドレン・ケーブル本数から必要内寸を導く手順

エアコンダクトのサイズ選定は、冷媒管(液管・ガス管)の外径、ドレンホースの外径、配線ケーブル本数の合算外径から始めます。さらにスリムダクト内部の占有率は70〜80%以内を目安にし、残りを通線・熱膨張・曲げ余裕に確保します。一般的にLD70は小容量機、LD90は標準〜中容量、SD100は配管が太い機種や分岐・本数が多いケースに適します。室内配管カバーやエアコンダクトカバーを併用する場合も、同様に内寸基準で選ぶと後付けや色違い対応が容易です。

• 基準手順

  1. 液管・ガス管・ドレン・ケーブルの外径を確認
  2. 外径を束ねた想定断面の合算外径を算出
  3. 内寸と占有率の関係から候補を抽出
  4. 直線区間と曲がり数を加味してワンサイズ上も検討

• よくあるケース

  • 2.2〜3.6kW級: LD70
  • 4.0〜5.6kW級や長配管: LD90
  • 大容量・複数回路・高断熱仕上げ: SD100

室外機までの経路と曲がり数が容量に与える影響

スリムダクトの曲がり数が増えるほど通線性が低下し、配管やエアコンダクトホースの最小曲げ半径を確保できないリスクが高まります。ウォールコーナーや各種コーナー継手を多用する経路では、同一サイズでも実効容量が目減りしやすく、占有率70%以下でもワンサイズ上が安全です。継手間で冷媒管が交差する場合や、直角コーナーが連続する場合は特に注意してください。テープ巻きや断熱材の厚み、公称外径のばらつきも加味し、施工後の保守スペースを確保することが通気性と仕上がりの両立に有効です。

• 影響が大きい要素

  • 直角コーナーの数と最小曲げ半径
  • 継手(ジョイント)の段差と重なり
  • 断熱材厚み・テープ重ね
  • 立ち上がり区間の詰まり

• 対応策

  • コーナー増加時はサイズを一段階アップ
  • 交差を避けた並列配列で収める
  • 先行通線と仮組で抵抗を確認

メーカー横断の互換性と色番の選び方

エアコンダクトの互換性は、内寸・外寸・継手のはめ合い寸法と固定方法(ビス位置・ツメ形状)の一致が前提です。LD70・LD90・SD100の名番はシリーズごとの呼称で、直径や寸法が近くても継手は相互に流用できない場合があります。異メーカーを混在させる際は、ダクト本体とウォールコーナー、ジョイント、エンドキャップの適合を個別に確認します。色番は屋外の定番色(アイボリー系、ホワイト、ブラウン)を基準に、室内のエアコンダクトカバーや化粧カバーの色と近似させると違和感を抑えられます。

• 色選びの要点

  • 外壁はアイボリー系が合わせやすい
  • 室内はホワイトやライトグレーで影を目立たせない
  • 屋根やサッシが濃色ならブラウン系で統一

• 互換性チェック観点

  • 有効内寸と占有率
  • 継手のロック方式
  • ウォールコーナーの壁穴径対応
  • エンドキャップとキャップビスの互換

• よく使う呼称と用途の目安

• 追加の実務ポイント

  • 屋外は紫外線と温度変化を想定して余裕寸法を確保
  • 室内は後付け時の開閉性と色番整合を優先
  • 既設ダクトのメーカー・色番を事前確認し、継手から逆引きで選定

エアコンダクトのエアコンのダクト工事と後付け化粧カバーで室内外を美しく仕上げる

穴開け・貫通部の防水と防虫、雨仕舞いの実務ポイント

エアコンダクトの貫通部は、雨仕舞いと防虫対策が要です。基本は外壁勾配を外下がりにし、配管穴の上部からの浸水を避けます。エアコンダクト穴にスリーブやブッシュを先行挿入し、冷媒配管とドレンホースを通した後、隙間はエアコンダクト用パテで一次封止、仕上げに耐候シーリングを周縁に薄く連続打ちします。屋外は紫外線に強いシーリングと防水テープを併用し、屋内側は気密重視でパテを厚めに充填します。虫対策は穴埋めキャップと防虫メッシュ併用が有効です。光回線を同穴に通す場合は干渉を避け、ダクトホースや配管カバー内で束ねず独立導線とします。

• パテ・ブッシュ・シーリング材の適用箇所と順序を明確化

材の選定と施工順を固定化すると漏水や結露を抑制できます。エアコンダクトカッターで下穴を整え、バリ処理後にブッシュを装着、パテで気密を確保し、最後に外周をシーリングで雨仕舞いします。ドレンは必ず下り勾配を確保し、テープ巻きは断熱材端部から重ね幅を一定に保ちます。エアコンダクトホースの延長やジョイントは最小限にし、直径は配管サイズとスリムダクト規格を一致させます。屋外のウォールコーナーとダクトキャップは風向と水切り勾配を意識し、外壁との取り合いにバックアップ材を入れてからシールすると長期安定します。

室内の配管カバー選び：色・寸法・取り回しのコツ

室内のエアコンダクトカバーは、色と寸法、取り回しで仕上がりが決まります。壁色に合わせたホワイトやアイボリーに加え、グレーや木目調を選ぶと配管が目立ちにくく、室内配管カバーのおしゃれな統一感が得られます。寸法は配管断熱の外径とケーブル束を加味し、スリムダクトサイズ70/100/140のうち、最小で過不足ない内寸を選定します。取り回しはドレン勾配を確保しつつ、直線優先で曲げ半径を大きく取り、ダクトホースや配管の圧迫を避けます。後付け化粧カバーは分割タイプが便利で、室内の見切りは平面コーナーとジョイントを組み合わせ、壁紙の継ぎ目に合わせると仕上がりが自然です。ダクトカバーの外し方はビス撤去後にツメを割らないよう手前に起こし、再利用時はツメの摩耗を点検します。

• コーナー部材・モールの使い分けと見切り処理の工夫

室内はコーナー部材でエアコンダクトの直角や平面切替を整え、室外はウォールコーナーで雨仕舞いを優先します。見切り処理はモール端部を見切り材で納め、巾木や窓枠に干渉させないことが肝心です。ダクト配管の種類に応じてジョイント数を最小化し、テープ巻きは端部からシワなく行います。室内用のエアコンダクトカバーは後付けでも室内配管が見えない設計が可能で、壁穴の穴埋めはパテ後にキャップで仕上げると防虫と美観を両立します。車のエアコンダクトやポータブルクーラーの排気ダクトは原理や排気量が異なるため、住宅用配管とは混用せず、掃除や交換の頻度も個別に管理します。サイズ選びは配管カタログの直径表を参照し、直径とmm表記を確認して誤発注を防ぎます。

エアコンダクトのポータブルクーラー・スポットクーラーの排気ダクト設計と延長・断熱

窓・換気扇・壁面を使う排熱ルートの比較と注意点

ポータブルクーラーやスポットクーラーの排気は、窓、換気扇、壁面のいずれかにエアコンダクトを接続して屋外へ排出します。窓は窓パネルとアダプターで開口を最小化し、すき間テープで漏気と逆流を抑えます。換気扇利用は既存の換気ダクトの能力低下や逆流に注意し、逆止弁と気密材を併用します。壁面は新規開口とエアコンダクトカバーで雨仕舞いと気密を確保し、エアコンダクト穴の勾配と防虫網を設けます。いずれもダクトホースのたわみと急曲がりを避け、排気ダクトの断熱で結露と再加熱を低減します。屋外側はキャップやパテで固定し、風雨侵入を防ぎます。

• 窓パネルやアダプターの適合と逆流・漏気対策を整理

窓パネルはサッシ寸法とパネル可動域を事前採寸し、アダプター径を排気ダクトホースの直径に一致させます。すき間は発泡テープやウレタンで充填し、エアコンダクト パテで固定部を補強します。逆流対策は屋外側にフラッパー式の逆止弁を追加し、強風時の吹き戻しを抑えます。換気扇経由は既存フードの開口径と風量損失を確認し、同径ジョイントで段差接続を避けます。壁面はエアコン配管穴ふさぎ用のキャップを併用し、防虫メッシュと防水シールで雨だれを防ぎます。施工後は漏気チェックを行い、必要に応じてテープで再シールします。

延長時の許容長と断熱材選定、曲がり制限

排気ダクトの延長は、機種カテゴリごとに許容長と曲がり数が異なります。一般的に延長で静圧が上がると排熱効率が低下し、室温上昇や機器保護停止の原因になります。可能な限り短く直線的にし、曲げは大半径で2曲がり以内を目安にします。断熱は屋内区間を重点化し、アルミフレキ単体は避けて断熱ジャケットや発泡チューブで覆います。直射日光下は耐候カバーを追加し、結露水は低点でドレンリングを設けます。ジョイントは同径でテーパレスを選び、気密テープで360度シールします。虫侵入は防虫キャップで対策し、清掃用に着脱可能なウォールコーナー部材を使うと保守が容易です。

• 目安長さ・断熱仕様・取り回し条件を機種カテゴリ別に提示

対応カテゴリ別の排気ダクト設計目安

• リスト形式活用

• エアコンダクトの実務ポイント

  • ダクトホースは潰れ防止のため最小曲げ半径を直径の3倍以上にします。
  • 屋内区間は必ず断熱し、表面温度上昇と再循環を抑えます。
  • 連結部は段差ゼロの同径ジョイントと気密テープで漏気をゼロに近づけます。
  • 窓パネルは補助錠と併用し、防犯と気密を両立します。
  • エアコンダクトカバーやキャップで美観と耐候性を確保します。

エアコンダクトのトラブルを未然に防ぐ：虫除け・雨漏り・結露・におい対策

虫侵入と雨仕舞いを両立するキャップ・シール・テープの選び方

エアコンダクトで多い不具合は、虫の侵入と雨漏りの併発です。屋外のエアコンダクトキャップは、防虫網付きで逆風時も水が入りにくい形状を選びます。エアコンダクト穴の周囲は、耐候性シーリングを下地に充填し、上から自己融着テープで防水層を連続させると効果的です。化粧カバーの継手やウォールコーナーは、勘合部に薄くシール材を塗布し、端部の隙間をテープで押さえます。屋内側はエアコンダクト パテで貫通部を気密化すると、におい逆流と結露滴下を抑制できます。

対応部材の比較と適用先

• エアコンダクトカバーは後付け可ですが、エアコン ダクト サイズに合わせてキャップ径と整合させます。

• エアコンダクト 穴埋めでは、パテとキャップを併用し、配管・ドレン・電線の隙間を粒立ちなく充填します。

• テープはドレンホース側にも一体で巻き、雨水の回り込みを防ぎます。

ダクト内清掃と結露防止で耐久性を高めるメンテ手順

エアコンダクト内の汚れやカビは、においの原因となり、虫の誘因にもなります。年1回を目安に、化粧カバーとウォールコーナーを外し、配管の断熱材破れやテープの緩みを点検します。ダクト配管の種類に応じて、布製ワイパーや低発泡のブラシで乾拭きし、排気ダクトやダクトホースは内面の埃を除去します。結露対策は、配管に断熱テープを増し巻きし、屋外から屋内へ水が戻らないようドレン勾配を必ず確認します。においが強い場合は換気ダクトやフィルターも合わせて清掃します。

清掃・点検の具体

• 頻度: 標準は年1回、海沿いや粉塵が多い環境は年2回

• 断熱強化: 配管に隙間があれば補修テープで重ね巻き、コーナー部は特に厚めに施工

• ドレン勾配: 室内機→屋外へ常に下り勾配、たるみやサイフォン状を解消

• キャップと網: 破れや緩みを交換、エアコンダクトホースの先端もキャップで封止

• 室内の気密: エアコン配管穴ふさぎを見直し、パテの劣化や収縮を補修

点検の観点と症状の関係

エアコンダクトの目的別おすすめ構成：室内化粧・屋外配管・天井内・工場や厨房の最適解

住居（室内・屋外）での標準構成とコスト感

エアコンダクトの住居向け標準構成は、室外側はスリムダクトLD70/LD90、室内側は室内配管カバー（化粧カバー）を組み合わせるのが基本です。配管の直径と曲がり数でサイズを選定し、見栄えと保護を両立します。LD70は2分3分ペア配管＋ドレンで一般的、LD90は配管長が長い場合やコーナーが多い場合に余裕が出ます。屋外はUVと雨対策、室内は色と後付けのしやすさを重視します。エアコンダクトカバーの後付けや室内色の選択、ダクトカバーの外し方も把握し、施工前に壁のエアコンダクト穴の位置と傾斜を必ず確認します。

• 標準部材: ストレート、ウォールコーナー、フラットコーナー、エンド、ジョイント、スリーブ、キャップ、パテ、テープ

• 室内化粧: 室内配管カバーやエアコン 化粧カバー 室内のおしゃれ色を選択

• 室外配管: ダクトカバー 屋外と室内で色番を揃えると統一感が出ます

• 施工注意: エアコン配管に断熱テープ、貫通部はエアコンダクト パテで穴埋め

サイズ選定は配管外径の合計＋断熱厚みで判断し、スリムダクト サイズ選定の基準値に合わせます。ダクトホース延長や隣の部屋への引き回しは抵抗増大と結露リスクがあるため、ダクトホースの最短化と勾配管理を優先します。エアコンダクトカバーの色はホワイト、アイボリー、ブラウンが一般的で、外壁やインテリアに合わせると違和感がありません。ホームセンターや通販で入手でき、屋外は固定ビスと防水処理、室内は後付け用の分割カバーが扱いやすいです。

• コスト感: 2.2〜2.8kWクラスでLD70一式が目安、4.0kW以上や長配管はLD90

• 作業時間: 新設で2〜3時間、既設の後付けは下地状況で変動

• メンテ要点: 排水勾配、屋外端末の防虫対策、紫外線劣化の定期点検

エアコンダクトとは何かを住居目線で整理すると、配管・ホース・カバー・貫通部資材の総称として理解すると選定がスムーズです。エアコン ダクト サイズは配管仕様書と因幡電工 スリムダクト カタログの適合表で確認します。エアコンダクト 穴埋めは、エアコン穴埋めキャップまたはエアコン配管穴ふさぎ用のパテを併用し、屋外側は雨仕舞いを優先します。エアコン ダクトカバー 後付けは、室内配管カバーの分割タイプが施工性に優れ、エアコン 室内 配管 見えない仕上げに有効です。車やポータブルクーラーの排気ダクトは住宅用と規格が異なるため混用しないでください。

• 再利用時の外し方: 表面ビス撤去→端末から順に外す→シーリング除去

• ダクトホースの掃除: 端末キャップを外し柔らかいブラシで清掃、詰まりと虫侵入を抑制

• 防虫: 排気ホース端に防虫網や逆止弁、ドレンに防虫キャップ

業務用途（工場・厨房・天井埋込）での材質・断熱・分岐設計

業務用途のエアコンダクトは、耐熱・耐油・難燃性、清掃性、気密性を重視します。厨房や工場の排気ダクトは油煙と高温にさらされるため、ステンレスや厚手ガルバ鋼板を選定し、ダクト配管 種類は角ダクトとスパイラルで圧力損失と清掃性を比較します。天井埋込は結露対策が最重要で、断熱材厚みの確保、継手部の気密テープとシーリングを徹底します。ジャバラダクトは空気抵抗と汚れ堆積が大きく、恒常運転では非推奨です。分岐はヘッダー方式やT分岐の等圧設計を行い、各吹出しの風量バランスをダンパーで微調整します。

• 材質: 厨房は耐油・耐食、工場は粉じん対策の平滑内面

• 難燃: ダクト、保温材、テープは難燃グレードを統一

• 断熱: 冷媒配管は厚手断熱、排気ダクトは必要に応じて耐熱断熱

• 清掃: 点検口を要所に設け、フィルターと併用

エアコンダクトホースを機械周辺で使う場合は、延長よりも固定ダクト＋フレキ短尺を基本とし、振動対策にフレキ継手を併用します。エアコンダクト 穴は防火区画を貫通する場合、貫通部の耐火措置を法規に合わせて施工します。排気ダクトや換気ダクトは逆風や虫の侵入を防ぐため、屋外端末にフード＋防虫網＋防雨構造を採用します。エアコンダクトカッターなどの専用工具を用い、切断面は面取りしテープとシールで気密を確保します。排気ダクトの騒音はライナー付きダクトやサイレンサーで低減し、定期点検で漏れと汚れを把握します。

エアコンダクトの比較と選定フロー：シリーズ・材質・価格帯を一目で確認

主要シリーズの比較早見（LD・SD・MD・PD）と選定の流れ

エアコンダクトの選定は、設置場所と目的を起点にシリーズを絞り、サイズとカラー、対応部材で確定します。一般に屋外の配管カバーはLDまたはSD、室内の化粧カバーはMD、排気・換気やホース用途はPDを用います。サイズはエアコン配管の外径とドレンホースの取り回し、ウォールコーナーやジョイントの有無で確定します。屋外は耐候性とメンテ性、室内は意匠性を重視し、配管ルートに応じてコーナー部材を追加します。後付けは開閉構造の有無や施工性を確認し、既存色と調和するカラーを選びます。

対応範囲比較

選定フロー

• 設置場所を決定: 屋外はLD/SD、室内はMD、排気や換気はPDを候補にします。

• 配管仕様を確認: 冷媒配管の直径、ドレン位置、曲がり数を把握します。

• サイズを確定: スリムダクトは70/90/100/140などから余裕寸法で選びます。

• 部材を追加: ウォールコーナー、キャップ、ジョイント、テープを必要数見積もります。

• 仕上げ要件: 室内は色と意匠、屋外は耐候性と清掃性、後付け可否を確認します。

予算・デザイン・耐久の優先度別に最短ルートで決める

優先度が価格重視なら、屋外はSDで標準的なサイズを選び、色は既存外壁に近いアイボリーを基本とします。意匠性重視なら、室内はMDでモールとコーナーを最小断面で統一し、屋外はLDで直線部とコーナーの見付幅をそろえます。耐久重視では、直射や塩害想定で高耐候樹脂や金属カバーを選び、テープやパテ、キャップでエアコンダクトの穴や貫通部を確実に封止します。排気や換気が主目的のポータブルやスポットクーラーではPDを用い、排気ダクトの直径と延長距離に合わせてアダプターと固定具を併用します。

分岐ガイド

• 価格最優先

  • 屋外: SD+必要最低限のウォールコーナーとキャップ
  • 室内: MDの標準色で後付け可能な開閉タイプ

• デザイン最優先

  • 屋外: LDでカラー統一、コーナーは平面型で陰影を抑制
  • 室内: 配管を見えないルートにし、室内配管カバーの色を壁面に合わせます

• 耐久最優先

  • 直射・多雨: 高耐候材と防水テープ、エアコンダクト パテで貫通部を密封
  • 長尺配管: ジョイントと支持間隔を短くし、テープで被覆を保護します

エアコンダクトの導入ステップとチェックリスト：見積・購入・施工までの流れ

採寸から製品手配、当日の段取りまで

エアコンダクト導入は、現地採寸から始めます。配管径、直径、曲がり数、壁厚、エアコンダクト穴の位置、室内外の取付高低差を計測し、スリムダクトのサイズ選定（例:70/100/140）やコーナー、ウォールコーナー、ジョイントの必要数を確定します。屋外は紫外線と雨対策で材質と色を選び、室内はエアコンダクトカバーの後付け可否やインテリアとの調和を確認します。エアコンダクトホースの延長可否や配管との干渉も点検し、エアコンダクト パテとテープの手配量を見積もります。確定後は在庫と配送リードタイムを確認し、当日の搬入経路と養生計画を用意します。

• 必要工具・採寸要点・在庫確認と配送リードタイムの把握

必要工具は以下が基本です。電動ドライバー、水平器、下地探し、パイプカッターまたはエアコンダクトカッター、金属ノコ、リベッター、シーリングガン、ニッパー、メジャー、マスキング、断熱テープ、配管テープ、エアコンダクト パテ、穴埋めキャップ、ビス各種です。採寸では配管の芯々寸法、壁の貫通角度、室内側のコーナー半径、屋外側の勾配を押さえます。在庫は色とサイズの欠品が起こりやすいため、代替のカバー色や部材の互換性を事前確認します。配送は出荷日と到着日、時間帯、土曜日配達可否、同梱品の点数をチェックし、当日の段取り表に反映します。

対応フロー一覧

施工後の点検と記録管理で長期安定運用

施工完了後は外観と機能を順に点検します。まずカバーとコーナーの勘合、ビスの締結トルク、シーリングの連続性、壁面との密着を確認します。次にドレンの排水テストで逆勾配や滞留がないかを確認し、結露跡や水滴の有無を観察します。エアコンダクト穴はエアコン配管穴ふさぎ材で気密を確保し、虫侵入を抑えるため穴埋めキャップとパテの両立てを行います。室内側はエアコンダクトカバーの隙間と色ムラ、屋外側は耐候性テープの巻き方向と端末処理を見ます。異音や振動があれば固定間隔を再調整します。

• 漏水・結露・固定状態の確認と写真記録・次回点検時期の設定

漏水はドレン排水量を再現し、接続部やウォールコーナー下端を重点観察します。結露は冷房運転後に配管テープ表面温度と露滴を確認し、断熱不足なら上巻き追加を行います。固定は直線部のビスピッチ、コーナーの揺れ、壁下地の保持力を点検します。写真記録は室内外の全景、コーナー、端末、エアコンダクト 穴埋め部を撮影し、型番とスリムダクトのサイズをキャプション化します。次回点検は屋外で1年、海沿い等の厳しい環境は半年を目安とし、色あせやシール劣化、テープ端末の浮きを重点確認項目として予定化します。

点検チェックリスト