エアコンポコポコ原因と対策図解｜負圧・換気・ドレン逆流を一発解消

夜になると「ポコポコ…」と鳴って眠れない。そんな悩みは、エアコンのドレンホースから空気が逆流するのが主因です。特に24時間換気や強運転の換気扇で室内が負圧になると発生しやすく、高気密住宅では顕著です。国交省の調査でも新築の多くが高気密化しており、環境要因で再発しやすいのが実情です。

とはいえ対策は難しくありません。窓を少し開ける、換気扇の風量を下げる、ドレンホースの先端を地面から浮かせるだけで軽減できる場合があります。さらに逆流防止弁の導入で安定度が上がります。放置すると水漏れやカビの原因にもなるため、早めの確認が安心です。

本記事では、気圧差のメカニズムを図解で解説し、今すぐできるチェックと安全なDIY、メーカー推奨部材までを実例ベースで整理。施工現場での対応経験をもとに、効果とリスクを両輪でお伝えします。まずは、「負圧」と「ドレン経路」の2点を押さえるところから始めましょう。

エアコンのポコポコ音はなぜ起きるのかを図解で理解する

室内の負圧と24時間換気で起きる空気の逆流メカニズム

エアコンのポコポコ音は、室内が負圧になることでドレンホースから外気が逆流し、ドレンパン内の水を揺らすことで発生します。第三種換気や強い換気扇を複数同時運転すると排気量が給気量を上回り、室内の圧力が下がります。この時、外気側の圧力が相対的に高くなるため、空気が弱い経路であるドレンホースから吸い込まれるのがポイントです。さらに内外温度差が大きい冷房時は、配管内の冷たい空気と外気の流入が混ざり、気泡が連続的に弾けてエアコンポコポコ音が止まらない現象になりやすいです。24時間換気の風量設定が強すぎる、浴室換気扇を長時間運転している、気密性が高く給気口が閉じ気味、といった条件が重なると発生頻度が上がります。短期的には換気量のバランス調整が効果的で、長期的には逆流しにくい経路設計が有効です。

• ポイント

  • 負圧で外気がドレンホースへ逆流
  • 気泡が弾けて水の音ポコポコが増幅
  • 24時間換気や強い換気扇の同時運転で起きやすい

補足として、暖房時より冷房時の方が発生しやすい傾向があります。

高気密住宅で発生しやすい条件と気密レベルの目安

高気密住宅は隙間が少ないため、排気主体の換気をかけると負圧が速く深くなりやすいです。特にC値が小さい住戸、気密扉やサッシを閉め切った状態、玄関ドアの開閉が少ない夜間などでポコポコ音が顕著になります。外の風圧が強い日や、台風接近時は外壁面の正圧・負圧分布が大きくなり、ドレンホース先端位置によっては空気の押し込みが生じます。さらに内外温度差が大きい真夏は煙突効果が加わり、圧力差が拡大します。これらが重なるとエアコンポコポコうるさいと感じやすく、賃貸でも同様の訴えが増えます。気密が高い住戸では、給気口の開度確保や、浴室・トイレ換気の連続強運転を避ける調整が有効です。ダイキンエアコンがゴーゴーうるさいと感じるケースでも、機器個別の故障ではなく住宅側の圧力条件が要因であることが少なくありません。

気密条件が整っているほど、換気バランスの微調整が音の抑制に直結します。

ドレンホースの水封切れや詰まりが引き金になる理由

ドレンホースの水封は外気の侵入を抑える栓の役割です。ところが、ホースのたわみや逆勾配で水が溜まりすぎたり、逆に乾いて水封が切れると、空気が通りやすくなりエアコンポコポコ音が誘発されます。先端が植栽や水たまりに水没している、先端に汚泥やホコリが付着して詰まりがある、あるいは虫の侵入で内径が狭まると、空気と水が交互に抜けて気泡が断続的に発生します。対策はシンプルで、ホース先端を地面から離し、逆止弁や防虫キャップを適切に装着します。エアコン逆止弁自分での取り付けは可能で、ダイソー防虫キャップ口コミでも手軽さが語られています。ダイソー防虫キャップ売り場どこ、と探す方も多いですが、園芸や配管周辺に置かれることが多いです。仕上げにポンプでドレンを吸引清掃すれば、エアコンポコポコ音解消に直結します。

1. 先端位置と勾配をチェックし、地面接触と水没を解消する
2. 防虫キャップを清掃または交換し、必要に応じてドレンホース逆止弁100均相当品を導入する
3. ドレン内部をポンプで吸引清掃し、汚れと気泡の発生源を除去する
4. 24時間換気の風量を一段弱め、エアコンポコポコ窓を開けたくない時も逆流を抑える

これらは賃貸でも実施しやすく、エアコンポコポコ音対策としてコストも抑えられます。

エアコンのポコポコ音が急に大きくなったときのチェックリスト

今すぐ確認する換気扇や窓開閉と室内の換気バランス

エアコンのポコポコ音が急に強まったら、最初に見るべきは室内外の気圧差です。第三種の24時間換気や強力なキッチン換気扇が動くと室内が負圧になり、外気がドレンホースから逆流して水の音が増幅します。次の手順でバランスを整えましょう。ポイントは短時間で音の変化を確かめることと、安全と冷暖房効率の両立です。

• キッチンやトイレの換気扇を一時的に弱運転または停止し、音の変化を確認します

• 給気口（壁の丸型給気口やサッシのスリット）を開けるか、窓を指1本分だけ開けるなどで給気を確保します

• 部屋のドアを開けるか、アンダーカットで空気の通り道を作り圧力差を緩和します

• エアコン運転モードを一時的に風量弱へ、過度な負圧の影響を見極めます

簡易的な開閉でも音が減れば、原因は気圧差の可能性が高いです。エアコンポコポコが止まらない場合は、次の物理要因を確認します。

ドレンホースの向きと先端の状態を安全に点検する

エアコンポコポコ音はドレンホースでの空気逆流や水位変動でも発生します。屋外側のホースが折れ曲がりや持ち上がり（サイフォン状）を起こすと水が滞留し、ポコポコうるさい状態が続きます。安全な範囲で以下を確認してください。屋外作業は滑りや転倒に注意し、感電の恐れがある作業は行わないことが前提です。高所や共用部は無理をせず管理会社や業者に相談しましょう。

先端が水たまりに浸かると逆流しやすく、エアコンポコポコ音が解消しません。勾配と先端環境の見直しで改善が期待できます。

防虫キャップやフィルターの目詰まりがないかを見る

ドレンホース先端の防虫キャップや自作フィルターは、虫の侵入や異物混入を防げる半面、通気抵抗の増大で逆流の引き金になることがあります。エアコンポコポコ音対策のつもりが裏目に出るケースを避けるため、以下の手順で点検します。100均の防虫キャップやダイソー防虫キャップの口コミで指摘される詰まりは定期確認が有効です。

1. キャップを外し内部の汚れを水洗いし、細部のスリットまで清掃します
2. 目の細かすぎるフィルターは外して試運転し、音の変化を確認します
3. 逆止弁付きなら作動方向と開閉の固着を確認し、硬い場合は交換を検討します
4. 再装着は確実に差し込み、先端を地面から離すことで再発を予防します

短時間の試運転で音が軽減するなら、目詰まりが原因です。定期メンテナンスでポコポコ音解消を維持しやすくなります。

放置は危険かを判断する基準とポコポコ音のリスク

放置で起きる水漏れや結露悪化の可能性

エアコンのポコポコ音は多くが気圧差とドレンホースの逆流で発生しますが、放置は水漏れや結露悪化の引き金になります。逆流でドレンパンの排水が滞ると水位が上がり、室内機の吹き出し口から水滴が落ちることがあります。さらに湿気がこもるとカビやにおいの発生、熱交換器やフィルターの汚れ増加で冷暖房効率が低下します。判断の目安は次の通りです。

• 連続してポコポコ音が止まらないなら点検を優先

• 水の音が大きくなる、送風口が湿っぽいなら運転停止

• 床や壁に水跡があれば早期の清掃と乾燥が必要

簡易対策としては、室内外の気圧差を緩和しつつ、ドレンホースの状態を確認します。以下の比較を参考にしてください。

補足として、エアコンポコポコ音放置は内部腐食や基板への二次被害に波及しやすいため早めの対処が安心です。

夜間に眠れないほどうるさい場合の対処優先度

寝室でエアコンのポコポコ音が大きいと睡眠の質低下に直結し、賃貸ではクレームにも発展しやすいです。短時間で効果が出やすい順に行うとスムーズです。エアコンポコポコが急に強くなったときもこの順序が有効です。

1. 換気の見直しを最優先に実施：24時間換気や強運転の換気扇を一時弱める、ドアを少し開け室内の負圧を緩和します。
2. ドレンホースの先端確認：水没、折れ、泥詰まりを解消し、先端を地面から浮かせて排水を確保します。
3. 逆止弁や防虫キャップの装着：逆流を抑える物理対策。手元にあればすぐ取り付けます。
4. 掃除機を使ったドレン吸引を短時間だけ実施：ホース先端から軽く吸って汚れや水だまりを取り除きます。
5. 運転モードの工夫：一時的に風量を弱め、室内の圧力変動を小さくします。

• ポイント: うるさくて眠れない場合は、まず気圧差の是正とドレン経路の回復に集中すると改善が早いです。

• 賃貸の配慮: 深夜は掃除機の吸引を避け、逆止弁のような静音対策を優先しましょう。

エアコンのポコポコ音を止める応急処置と簡単対策

窓を開けたくないときは換気扇の使い方と風量を調整する

エアコンのポコポコ音は、換気扇や24時間換気で室内が負圧になり、外気がドレンホースから逆流して発生しやすくなります。窓を開けたくないときは、換気の強弱と順序を見直すのが近道です。ポイントは三つです。まず、キッチンやトイレなど強力な排気は弱運転に下げるか、短時間のみ使用します。次に、エアコン運転前に給気側を先に確保し、その後に排気を回す順序にすると気圧差が小さくなります。最後に、24時間換気の風量ダイヤルを1段階下げるとポコポコ音が落ち着くことがあります。効果が薄い場合は、ドア下のアンダーカット確保や廊下側のドアを少し開けて空気の通り道を作るのも有効です。過度に排気だけを強めると、ドレンホースからの空気逆流が再発しやすいので注意してください。

• 排気は弱運転を基本にして必要時のみ強へ

• 運転順序は給気→排気で圧力差を抑える

• 24時間換気は1段階だけ風量を落とすのが安全

短時間で効果の違いを体感できるため、まずは運転設定の見直しから始めると無駄がありません。

室内の給気口を一時的に開けて圧力差を弱める

レジスター（給気口）やサッシのわずかな開放で、室内外の圧力差を手早く弱められます。壁の給気口は全閉にしないのがコツで、目盛りを一段階だけ開けると、外気が安定して入り負圧が緩みます。サッシは防犯に配慮しつつロックのかかる最小開度で十分です。併せて浴室暖房乾燥機の換気やトイレ換気が強めに回っていないかを確認し、必要時のみ運転に切り替えます。エアコン運転中にポコポコ音が出たら、まず給気口を少し開け、次に排気を弱める順で試すと変化を判断しやすいです。賃貸でも調整だけなら原状回復を損ないません。音が止まらない場合は複数の給気口を均等に開けると、特定のホース先端に風が集中しにくくなります。花粉シーズンが気になる方は、フィルター付き給気口の使用で屋外粉塵の侵入を抑えつつ圧力差対策が可能です。

短時間の微調整で結果が出やすく、習慣化しやすい方法です。

ドレンホースの向きを直し先端を地面から浮かせる

ドレンホースの逆勾配や水没、風当たりは、エアコンポコポコ音の大きな原因です。まず屋外側を確認し、先端が地面や水たまりに浸っていないか、ホースが折れ・潰れ・逆勾配になっていないかを見ます。改善手順は次の通りです。エアコン停止後にホースの取り回しを整え、屋外に向けて常に下り勾配を確保します。先端は地面から5〜10cm浮かせ、直射風を避ける位置に移動します。必要に応じて延長ホースを短縮し、余ったループを解消すると水抜けが改善します。先端には防虫キャップや簡易逆止弁を取り付け、強風時の逆流と虫の侵入を抑えます。仕上げに掃除機で短時間の吸引を行うと、軽い詰まりが解消しやすいです。吸引は数秒単位で様子を見ながら行い、異常があれば中止してください。

1. 屋外のホース勾配を確認し、常に下りを確保する
2. 先端を地面から5〜10cm浮かせ、風の直撃を避ける
3. 余分な延長を見直し、折れやループを解消する
4. 先端に防虫キャップや簡易逆止弁を装着する
5. 掃除機で数秒ずつ吸引し、軽い詰まりを取り除く

これらの調整で空気の逆流と水の滞留が減り、エアコンポコポコ音の再発を予防できます。

100均やホームセンターでできるDIY対策のメリットと注意点

ドレンホース用の逆流防止弁を自分で取り付けるコツ

エアコンポコポコの多くは気圧差とドレンホースの逆流が重なって発生します。DIYで効果を出すコツはシンプルです。まずはドレンホースの内径を測り、口径の確認を行いましょう。製品の矢印は排水の流れ方向に合わせ、水平を保つ固定で弁の開閉を安定させます。設置場所は直射日光や泥はねを避け、ホースのたるみや折れを同時に是正すると効果が伸びます。テフロンテープで差し込み部の気密を高め、雨水の水没を避ける高さに先端を調整します。最後にコップ一杯の水を室内機のドレンパンへ注水すると、排水の抜けとポコポコ音の減少をその場で確認できます。うまくいかない場合は取り付け方向や勾配を再確認してください。

• 口径を実測し製品サイズを合わせる

• 矢印の流れ方向と水平固定を守る

• 直射日光・水没・折れを避けて排水性を確保する

（逆止弁は物理的に逆流を遮るため、気圧差によるエアコンポコポコに特に有効です）

防虫キャップやフィルターは通気抵抗を増やしすぎない

防虫キャップは虫やゴミの侵入を抑えますが、通気抵抗の増加が大きいとエアコンポコポコ音が悪化します。ダイソーなどの簡易キャップは目が細かいものほど目詰まりしやすく、排水の抜けが悪くなり逆流の誘因になります。屋外の設置位置が地面に近い場合は泥はねで詰まりやすく、定期確認が欠かせません。月1回を目安に外して水洗いし、劣化したら早めに交換しましょう。防虫ネットやスポンジを追加する二重対策は抵抗を増やすため非推奨です。迷ったら通水孔が大きめのタイプを選び、「虫の遮断」と「排水性」のバランスを意識してください。以下は選定と運用の目安です。

（キャップで改善しない場合は逆止弁併用やホース勾配の見直しが効果的です）

ペットボトルや水トラップ自作は一時的な応急策にとどめる

ペットボトルや自作の水トラップで負圧を抑える方法は、短期の応急処置としては有効ですが、長期運用は非推奨です。内部に水が溜まる構造は藻やバイオフィルムが発生しやすく、通水抵抗の増大や悪臭、さらには室内側への逆流を招きます。加えて屋外で転倒しやすく、排水が途絶えるとエアコンポコポコ音が強まることもあります。実施する場合は必ず水平確保と転倒防止を行い、雨天後は水位と汚れを確認してください。恒久対策としては、市販の逆止弁とホース勾配の是正、そしてドレンホース内部の掃除が安全で再現性が高い選択です。作業は次の順序が失敗を減らします。

1. 室内機の排水確認を行い、ホースの折れや水没を目視点検する
2. 応急の水トラップは短期間のみ使用し、音の傾向を把握する
3. 音が再発する前に逆止弁へ置き換え、定期清掃を習慣化する

（短期で症状が収まっても放置せず、恒久策への移行がエアコンポコポコ解消の近道です）

メーカー推奨の純正アクセサリーと業者施工での根本解決

公式の逆止弁や専用部材で安定して音を抑える

エアコンのポコポコ音が止まらない場合は、メーカー推奨の純正アクセサリーを使うと再発抑制に直結します。ポイントは適合確認と保証への配慮です。ドレンホースの逆流を防ぐ純正の逆止弁やスリムダクト用部材、屋外用防虫キャップを正しく選べば、気圧差による空気の逆流や虫・ゴミの侵入を同時に抑えられます。社外品でも効果は出ますが、長期の信頼性や経年劣化の耐候性は純正が優位です。特にエアコンポコポコ音対策では、屋外端末の取り付け角度や排水抵抗の小ささが効くため、設計思想が合った純正を優先しましょう。購入前は形式番号で適合を照合し、取扱説明書の施工条件を守ることが重要です。以下の比較を目安に選定すると迷いにくくなります。

純正で揃えると初期費用はやや上がりますが、安定して音を抑えることに直結します。

配管ルートの見直しや勾配調整はプロに任せる

エアコンポコポコ音の根源に配管勾配の不足やドレンホースのたるみ・水没が潜むことは珍しくありません。屋外でホース先端が植栽の下に埋もれていたり、風が強い立地で逆風を受ける向きに出ていたりすると、空気の逆流と水の滞留を誘発します。ここを解決する近道は、プロによる点検と再施工です。高所の化粧ダクト内での勾配補正、外壁貫通部の防水処理や気密補修、ドレンパンから屋外までの連続勾配の確保などは、専用工具と経験が要ります。無理に自分で曲げ直すと内部破損や漏水のリスクが増すため、安全と確実性を優先しましょう。訪問前に症状の出る運転条件をメモし、換気扇運転時に強まるかや雨天・強風で悪化するかなどを共有すると、原因特定が速く進みます。費用は状況で変わりますが、勾配是正と終端部材の最適化で体感的な静音化が見込めます。

賃貸や集合住宅での相談手順と管理会社への連絡の流れ

賃貸・集合住宅では、自己判断での工事は避けて管理会社やオーナーへ相談するのが基本です。連絡の際は、以下の手順で進めるとスムーズです。

1. 症状の記録を準備する：エアコンポコポコが起きる時間帯、運転モード、24時間換気や換気扇の稼働有無、天候や風向などをメモします。
2. 対策履歴を整理する：窓開放、換気設定変更、ドレンホース先端の確認、簡易清掃や防虫キャップ装着など、実施内容と効果をまとめます。
3. 管理会社へ連絡して、騒音の程度や睡眠へ影響があるか、近隣への配慮が必要かを具体的に伝えます。
4. 専門業者の手配可否を相談し、配管勾配や終端位置、逆止弁の設置などの現地点検を依頼します。
5. 立会い時に情報を共有し、必要に応じて施工前後の写真を保存します。

補足として、共用部にまたがる配管や外壁貫通部の再施工は承認が要ることが多いです。手順を踏むことで、トラブルなく根本解決へ近づけます。

季節や運転モードで変わるポコポコ音の出やすさを見極める

暖房時に起きる現象と着霜解氷運転の影響を知る

暖房中のエアコンで聞こえるエアコンポコポコは、室外機が霜取りのために実施する着霜解氷運転が関係します。冬は熱交換器に霜が付着しやすく、解氷のタイミングで冷媒の流れや排水のリズムが変化します。するとドレンホース内で空気が押し戻され、気圧差と逆流が重なるとポコポコ音が強まります。特に高気密住宅で24時間換気が強めだと室内が負圧になりやすく、逆流が発生しやすいです。以下が主なポイントです。

• 霜取りの開始直後と終了直後に音が出やすい

• 冷媒流量の切り替えで水流が断続的になりやすい

• ドレンホースの勾配不良や先端の水没で増幅

短時間で収まる場合は様子見で問題ありませんが、止まらないときはホースの折れや詰まりの確認をおすすめします。

冷房や除湿時はドレン水量が多く音が出やすい

夏の冷房や除湿では結露水が多く発生し、ドレンホース内の水柱が長くなるほど空気の通り道が狭くなります。そこへ外気の強風や台風接近時の急な気圧低下が重なると、ホースから空気が逆流してエアコンポコポコが目立ちます。さらに換気扇の強運転や換気設備の不均衡で室内が負圧になると、ドレン側からの空気吸い込みが起きやすいです。下記の整理が判断に役立ちます。

テーブルの要点を押さえ、逆止弁の導入やドレン先端の位置調整を検討すると音の低減が期待できます。

強風や台風接近時の予防策と運転の工夫

強風時は風向とドレン先端の位置関係が肝心です。先端が風を正面から受ける配置は避けると、空気の吹き込みによる逆流を抑えられます。実行しやすい手順は次の通りです。

1. 風向を確認し、ホース先端が直風を受けない方向へ向けます。
2. 先端が地面の水たまりに触れないよう最低数センチは離すか、短い延長で側面へ逃がします。
3. 逆止弁や防虫キャップを取り付け、空気の逆流経路を物理的に制限します。
4. 台風接近時は換気扇の強運転を避け、室内の負圧を弱めます。
5. 一時的に風量を下げるか運転を間欠化して水流の断続を作り、空気抜けを促します。

これらと併せて、ドレンホースの勾配や折れ、詰まりを点検するとエアコンポコポコ音の再発を抑えやすくなります。

エアコンのポコポコ音を予防する定期メンテナンスの手順

ドレンホースの清掃とスライム除去で通水性を保つ

エアコンのポコポコ音を未然に防ぐ鍵は、ドレンホースの通水性を常に良好に保つことです。気圧差があっても排水がスムーズなら逆流や空気混入が起きにくく、音の発生を抑えられます。安全に行える清掃手順は次の通りです。強い吸引や硬いワイヤーは内部を傷めるため避けます。外気に触れる先端部は砂埃や虫が溜まりやすいので、月1回の確認が目安です。

• 先端チェック: 先端のたわみや水没を確認し、地面から3〜5cm浮かせます

• 先端洗浄: ぬるま湯を少量ずつ注ぎ、排水の勢いを確認します

• スライム除去: 中性洗剤を薄めた液を少量注入し、10分置いてから再度ぬるま湯で流します

• 防虫対策: 目の細かい防虫キャップを装着して虫やゴミの侵入を抑えます

補足として、折れや潰れは逆流の直接原因になります。曲げ半径を大きめに保ち、直射日光で劣化した場合は早めに交換してください。

スムーズな排水は気圧変動時の空気逆流と水の混在を抑えます。小まめな清掃がエアコンポコポコの最短の対策になります。

フィルターと熱交換器の汚れをためないことが近道

フィルターや熱交換器が詰まると風量が低下し、室内の換気バランスが崩れて気圧差が拡大します。するとドレンホースでの空気逆流が起きやすく、エアコンのポコポコ音が出やすくなります。汚れ対策の要点はシンプルです。フィルターは2〜4週間ごと、冷房シーズンは毎週チェックが目安です。掃除は電源を切ってから行い、乾燥を十分にして再装着します。

1. 電源オフとプラグ抜きで安全を確保する
2. フィルターを外し、掃除機の弱設定で表裏を吸う
3. 汚れが強い場合はぬるま湯で流し、完全乾燥させる
4. 熱交換器の表面は繊維が出ない柔らかいブラシでほこりを落とす
5. 吹出口・ドレンパン周りを拭き、異臭や水溜まりを確認する

この手順で送風抵抗が下がり、適正風量と安定運転が保てます。結果としてドレンへ流れる水位変動が穏やかになり、気圧差が生じてもポコポコ音の再発リスクを低減できます。フィルター清掃は最も費用対効果が高いメンテナンスで、賃貸でもすぐ実践できる点が強みです。

よくある質問をまとめて解決する

エアコンのポコポコ音はどうやって直せますかの答えを短く提示

エアコンポコポコ音は多くが気圧差やドレンホースの逆流で発生します。短時間で止めたい時は次の順で実行してください。まずは室内外の気圧差を抑える応急処置が有効です。改善が弱い場合は、逆止弁や防虫キャップの導入で再発を抑えます。状態が重い場合は業者点検が近道です。特に賃貸や24時間換気の住まいでは運用の見直しも効果的です。

• 窓を数センチ開けるか換気扇の一時停止で負圧を軽減

• ドレンホース先端の位置と形状を確認し、折れ・水没を修正

• 逆止弁や防虫キャップを取り付けて空気の逆流を抑制

• 掃除機でドレンホースを吸引清掃し、詰まりを除去

• エアコン内部クリーニングや点検を依頼して根本改善

※ダイソーやセリアの防虫キャップは手軽で、ダイキンなど機種を問わず活用できます。

エアコンのポンポン音は放置してもいいですかの判断材料

エアコンポコポコ音を放置して良いかは症状で判断します。気圧差だけが原因なら短期的には問題が少ないものの、長引く場合はドレンホースの詰まりや勾配不良が隠れていることがあります。以下の条件に当てはまる時は早期対応が必要です。放置すると水漏れやカビ、におい、最悪は故障につながります。特に「急に強まった」「止まらない」といった変化は注意が必要です。

短時間で収まる軽微な音でも、繰り返すなら対策を進めると安心です。

窓を開けたくない場合と換気扇を止めるべきかの考え方

窓を開けたくない時は、24時間換気との整合を取りながら室内の負圧を下げる工夫が有効です。ポイントは「外気がドレンホースへ流れ込みにくい状態」を作ることです。第三種換気で負圧が強い住戸は、吸気口の開度や風量バランスを調整しましょう。換気扇の完全停止は結露やにおいの原因になるため、時間帯や風量を最小にするなどの運用が現実的です。実践順は下記が効率的です。

1. ドレンホースの取り回しを是正（先端の水没回避、折れ・上り勾配を解消）
2. 逆止弁や防虫キャップを装着（外気の逆流と虫の侵入を同時に抑制）
3. 24時間換気の風量を弱に調整し、吸気口を適正に開放
4. エアコン内部とドレン系統を清掃して水路の抵抗を低減
5. 必要時のみ短時間の換気扇停止で様子見（止まらない時は専門業者へ）

エアコンポコポコ音は、運用調整と部品追加の両輪で静かにできます。ダイキンなどメーカーを問わず通用する基本対策なので、生活動線に合わせて無理なく続けましょう。