エアコンから水漏れに即対応！原因と対処・予防で家も修理費も守る

エアコンの下が急に濡れる、右側だけ滴る、室外のホースから水が出ていない――そんな不安は珍しくありません。国民生活センターにはエアコン関連の相談が毎年多数寄せられ、梅雨〜盛夏に集中します。多くは「排水の詰まり」や「設置の勾配不良」が原因で、適切な初動で被害を最小化できます。

本記事では、まず安全のための停止と養生、室外ドレンの確認から、症状別の原因切り分けまでを順に解説します。現場で役立つ写真撮影のコツや、賃貸での連絡手順、清掃と修理の境界もわかります。冷房・除湿では室外への排水は原則正常など、運転モードごとの見分け方も押さえます。

メーカー施工書や公開資料に基づくチェックポイントを整理し、家庭でできるドレン吸引やフィルター洗浄の手順、放置した場合の家屋ダメージと修理費増のリスクまで具体的に示します。今すぐ確認すべき場所から、依頼判断の基準、予防のコツまで、このページで迷いなく進められます。

エアコンから水漏れが起きたら最初に確認すること

電源を切り周囲の養生と水受けを準備する

まずは安全確保が最優先です。エアコンから水漏れが見えたら、感電と漏水拡大を避けるために電源を止めることが重要です。リモコンで停止し、状況がひどい場合はブレーカーも落とします。周囲は素早く養生し、床や壁をタオルとビニールで保護します。受け皿として洗面器やバットを置き、ポタポタ落ちる水を確実に受ける導線を作りましょう。ラグや木製家具は離し、滑りや転倒のリスクを避けてください。においがする場合はカビの可能性があるため換気を入れます。エアコンから水が垂れる応急処置は、二次被害を抑えつつ原因調査へ移るための大切な初動です。短時間で整えることが被害の差を生みます。

• 重要ポイント

  • 電源停止は最優先
  • タオルとビニールで二重養生
  • 水受けを安定設置

（被害の広がりを止めたら、外部排水の様子を確認します。）

床や壁を保護するための吸水とタオル配置

エアコン水漏れの初動では、吸水と防水の二段構えが効果的です。まず厚手タオルで広範囲を覆い吸水層を作ることがポイントです。その上にビニールシートを敷いて浸透をブロックし、家具や巾木、コンセント周りへの延焼的な濡れを防ぎます。タオルは水の流れ道（壁面→床の角→手前）を意識して並べると回収効率が上がります。継続してポタポタ落ちるなら、水受けとタオルの位置を数センチ単位で合わせ、滴下点の直下を確実に押さえるのがコツです。湿ったタオルはすぐ交換し、カビや臭いの発生を抑制します。賃貸では床材や壁紙の膨れが原状回復の対象になることがあるため、写真で状況を記録しておくと安心です。

（養生が安定すると、原因の切り分けがスムーズになります。）

室外のドレンホースから排水が出ているか確認する

原因切り分けの第一歩は室外のドレンホースの排水状態です。屋外で先端を見つけ、水量と連続性をチェックします。連続して排水が出ていれば基本機構は生きていますが、ポタポタが弱く断続的ならドレンホースの詰まりやドレンパンの汚れを疑います。まったく出ない場合は逆勾配や凍結、虫・スライム状汚れの詰まりが有力です。先端の折れ・潰れ・上向き癖、右側や左側の室内機片側からの漏れは内部の偏りや設置角度が原因のこともあります。応急処置としては、ドレンホースを下向きに整える、先端のゴミを除去、軽く振って滞留水を動かす方法が有効です。改善しない場合はドレンホースクリーナーや業者対応を検討してください。購入前に掃除機で吸う方法は機種や環境でリスクがあるため、専用品の使用が安全です。

• チェックのコツ

  • 連続排水がなければ詰まりや逆勾配を疑う
  • 先端の向き・潰れ・高さを整える
  • 改善しなければ専用ポンプや業者を検討

症状別の原因を早見で絞り込む右側と左側や吹き出し口など場所から判定

右側からの水漏れで疑うべき配管周りとドレンパンの問題

室内機の右側は配管接続とドレン経路が集中するため、ここからの滴下は結露水の偏りや接続不良をまず疑います。特にドレンパンとドレンホースの接続部に隙間や緩みがあると、結露水が受け皿に落ち切らず右側から伝い漏れします。さらに断熱不足で配管が冷え、外気と触れる箇所に結露が発生すると、右下に水路ができてポタポタ落ちることがあります。点検のコツは次の通りです。運転を止めて前面パネルを開け、ライトで右奥のドレンパン縁とホース差し込み部を確認します。ホースが折れや押し潰れがあれば排水が滞ります。配管テープの剥がれは結露悪化の合図です。ダイキンなど一部機種は右側に排水口があるため症状が右寄りに出やすく、型式の排水方向も確認しましょう。賃貸では無理な分解は避け、管理会社か業者への連絡を優先してください。自己対応は清掃と目視確認にとどめるのが安全です。

• 右側の配管断熱の剥がれは結露を増やし水路を作ります

• ドレンホースの差し込み緩みはドレンパン外へ漏水します

• ホースの折れや逆勾配は排水停滞と逆流を招きます

（右側起点の水は配管・ドレン接続の基本点検で多くが絞り込めます）

施工時の逆勾配や気密不良で水が逆流するケース

屋外側のドレンホースが逆勾配になっていると、重力排水が効かずドレンパンに水が戻り、室内機から滴下します。化粧カバー内でホースと冷媒配管が密着し、断熱が薄いと内部で結露が発生してホース外面を伝い本体へ逆流することもあります。確認手順は次の通りです。まず屋外のホース先端が地面より低く開口し、先端が水たまりに浸かっていないかを見ます。次に化粧カバーの途中で高低差が逆転していないかを目視します。排水確認はホース先端を下に向けたまま指で軽くつまみ、溜水が出るかをチェック。勾配不良や長いサイフォン形状は業者調整が確実です。気密不良で外気が吸い込まれるとドレンパンの水面が揺らぎ、ポタポタが止まらない現象も起きます。配管貫通部の隙間には市販のパテを充填し、簡易的な空気流入を抑えると改善する例があります。

（勾配と気密のセット見直しで逆流リスクを大きく下げられます）

左側や前面から水が垂れるときの内部結露とフィルター詰まり

前面や左側からの滴下は、熱交換器フィンで発生した結露がドレンパンへ流れ落ちる前に風路へ飛散するのが主因です。典型はフィルター詰まりによる風量低下で、除湿や冷房時に結露量が増えたときに起こります。まずはフィルターと吸込みグリル、ルーバー周りのほこりを清掃し、風路を確保しましょう。強風運転で結露水の流下が安定し、短時間で症状が治まることがあります。内部のドレンパン汚れや藻の発生は水の表面張力を高め、パン縁から手前に張り出して滴下を誘発します。ドレンホースクリーナーで軽く吸引し、排水路の通りを回復させるのが有効です。賃貸では外装やドレンパンの取り外しは避け、可能な範囲の清掃に留めてください。運転モードを送風に切り替え短時間乾燥させると、内部の残水を飛ばして再発を抑えられます。

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1. 電源を切り前面パネルとフィルターを外す
2. フィルターを中性洗剤で洗いしっかり乾燥
3. 吸込み口とフィン表面をやわらかいブラシで清掃
4. ドレンホース先端を確認し、クリーナーで軽く吸う
5. 送風運転で内部を乾かしてから冷房や除湿を再開

（基本清掃で改善しない場合は内部クリーニングや修理の検討が安全です）

季節と運転モードで変わる水の出方冷房と除湿と暖房の見分け方

冷房や除湿で室外機からの水は正常か異常か

冷房や除湿のときに室外へ水が出るのは正常です。エアコン内部で発生した結露水をドレンホースから排出しているためで、量は湿度や運転時間で増減します。とはいえ、地面が広く濡れるほどの大量排水や、ポタポタではなく連続的に流れ続けるなら注意が必要です。原因の多くはドレンホースの詰まりや、ドレンパンへの汚れ堆積、室外機側のホース勾配不良です。簡易チェックの手順は次の通りです。

1. 室外のドレンホース先端を目視し、潰れや泥詰まり、虫の巣を確認します。
2. ホースを地面より低く下げ、下り勾配が途切れていないかを見ます。
3. ゴボゴボ音や排水の断続があれば、ドレンホースクリーナーや掃除機で軽く吸引します。
4. 改善しない場合は業者に内部クリーニングとドレンパンの確認を依頼します。

上記の応急処置で改善すれば一時的な汚れが原因の可能性が高いです。再発するなら内部クリーニングの検討が安全です。

室外機のドレンホース以外から濡れている場合

室外機本体や配管被覆が濡れているときは、結露や施工不良の疑いがあります。被覆の破れや露出部があると外気との温度差で結露し、水滴が落ちやすくなります。断熱材の劣化や配管勾配の乱れ、接続部の隙間が原因のことも多く、拭いても繰り返す場合は点検をおすすめします。次のポイントを確認してください。

• 配管被覆の破損がないか、露出していないか

• 室外機底面の結露か、内部の排水経路からの漏れか

• 雨水の跳ね返りやベランダからの滴下など外的要因の有無

一時的な結露は環境条件で起きますが、濡れが継続する場合はドレン経路や断熱の見直しが必要です。

暖房時に室内機から滴るのは要注意

暖房では室内機は空気を暖める側なので、通常は室内側で結露しません。運転中に室内機から水が滴るなら、内部漏れや霜取り運転時の排水不良、熱交換器周辺の断熱不足が疑われます。放置すると家財や壁紙の損傷につながるため、まず停止して周囲を保護してください。確認の流れは次の通りです。

暖房時に水が落ちるケースは故障や施工の問題が隠れていることが多いです。エアコンから水漏れとして扱い、早めに業者へ点検を依頼するのが安全です。

自分でできる対処と掃除の手順ドレンホースとドレンパンのケア

ドレンホースの詰まりを取り除く方法

エアコンから水漏れが起きたら、まず疑うのはドレンホースの詰まりです。屋外に出ている先端を確認し、虫や泥、ホコリを取り除きます。次に水路を一気に回復させるため、手動ポンプや掃除機で吸引して内部の汚れを引き出します。吸引のポイントは短く数回に分けて行うことです。勢い良く吸い上げると逆流が止まり、ポタポタ漏れの改善率が高いです。吸引後にホース先端から排水が出れば成功です。排水が出ない場合は曲がりやつぶれがないか辿って確認し、ドレンホースの勾配不良が疑われるときは無理に引っ張らず位置を少しずつ調整します。最終的に改善しなければ業者への依頼を検討してください。

先端の防虫キャップやたるみの水溜まりをチェック

防虫キャップが目詰まりすると排水が止まり、室内機へ水が逆流します。キャップを一度外して洗浄し、再装着するか外したままにするかは排水の様子で判断します。ドレンホース途中のたるみやループは水溜まりの原因になりやすく、気温や除湿運転時にエアコンから水漏れが悪化します。ホースを持ち上げて水を抜き、緩やかな下り勾配になるよう固定を見直してください。右側からだけ濡れる場合は、右側へ水が偏る曲げや接続位置がないかを重点的に見ます。左側の漏れも同様にホース取り回しの偏りが原因になり得ます。調整後は再度運転し、外の排水が連続して流れるか確認します。

ドレンパンやフィルターの清掃で結露水の流れを回復

室内機のパネルを外し、フィルターを水洗いしてホコリをしっかり落とします。吸気が詰まると内部で結露量が増え、ドレンパンの排水が追いつかず水漏れに直結します。次にドレンパン周りの汚れを市販のエアコン洗浄スプレーや拭き取りで除去し、水路の通りを回復させます。汚れやカビが膜を作ると水が縁からオーバーフローします。清掃時は基板やファンへ液剤が触れないよう養生し、電源を切って安全確保してください。ダイキンなど機種によってはドレンパンの構造が異なり、取り外しに工具と手順が必要です。自分で外すのが難しい場合はクリーニングの業者に依頼し、内部のドレンパンと熱交換器の汚れを一気にリセットすると効果的です。

短時間で済むフィルターと先端の清掃だけでも、排水の安定に繋がります。

掃除しても水漏れが続く場合に確認する傾きと設置状態

清掃後も改善しないなら室内機の水平を確認します。右下がりや左下がりだと結露水が片側へ寄り、右側だけ濡れる現象や左側の滴下が起きます。壁の取付金具が緩んでいないか、室内機がしっかり奥まで掛かっているかを点検し、わずかな傾きも水平器やスマホのレベル機能で測ると正確です。さらにドレンホースの接続部の外れや緩みがないか、断熱材の欠落で結露していないかも見ます。賃貸の場合は無理な分解を避け、管理会社か業者に連絡してください。除湿運転時は排水量が増えるため施工不良が露呈しやすく、取付位置や勾配の是正が必要になるケースがあります。安全のため、漏電の不安があるときは電源を切り、早めに修理相談を行ってください。

放置するとどうなるか家のダメージと故障リスクの現実

壁内部や床材への浸水で起きる二次被害

エアコンから水漏れが続くと、見えない場所で家が静かに傷みます。壁内に水が回れば断熱材が湿り、乾きにくい含水状態が長期化します。すると断熱性能が落ち、冷暖房効率が悪化し電気代も上がります。床材ではフローリングが膨れや反りを起こし、歩行時のきしみ音や仕上げ面の剥がれにつながります。さらに巾木や石膏ボードがカビ臭を放ち、健康面の不安も増します。賃貸では原状回復の対象となりやすく、補修範囲が拡大すると費用負担が増大します。早期にドレンホースの確認や内部クリーニングで原因を特定し、被害の広がりを止めることが要です。放置より先手の対処が、建材の寿命と生活の快適さを守ります。

• 断熱材の含水で断熱低下が起き、冷暖房効率が悪化します

• 床材の膨れ・反りが進むと部分補修では収まらなくなります

• カビの発生で臭いと健康リスクが高まります

補足として、軽微なポタポタでも長期間続くと累積ダメージは大きくなります。

基板やファンに水がかかることで発生する故障

室内機内部で結露水の排出が滞ると、電子基板やモーター部に水が到達しやすくなります。基板は微弱電流の制御部なので腐食やショートを起こしやすく、突然の停止や誤作動を招きます。ファンに水分や汚れが付着するとアンバランスが生じ、回転時の異音や振動、そして臭気の原因に。ドレンパンの汚れや傾き、ドレンホースの詰まりが根因であるケースが多いため、確認ポイントを順番に絞ることが修理短縮の近道です。特に右側からの滴下が見える場合は、排水経路の傾きや配管側の結露が疑わしく、放置は高額な基板交換リスクへ波及します。冷房や除湿運転で症状が出るなら、結露量増加との関連も考え、運転を一時停止して点検しましょう。

テーブルの症状は同時並行で起きやすく、早期の清掃と点検で連鎖を断てます。

修理費用が高額化する前にできる未然防止

高額な修理を避ける最短ルートは、定期清掃と運転前点検の徹底です。使用前にフィルターと熱交換器の汚れを確認し、ドレンパン周辺の水溜まりやヌメリを見逃さないことが重要です。さらに屋外のドレンホースは勾配と先端の開口をチェックし、詰まりや折れを排除します。賃貸の場合は自己分解を避け、管理会社や業者へ状態を共有すると無用な責任範囲の拡大を回避できます。除湿や冷房でエアコンから水漏れが出やすい季節は、連続運転前に5分だけ試運転してドレン排水を確認しておくと安心です。簡単な点検でも継続すれば、水漏れの初期兆候を発見しやすく、結果として修理費用の上振れを抑えられます。

1. フィルターと熱交換器の汚れを確認し清掃する
2. ドレンパンの水溜まりやカビを目視でチェックする
3. 屋外ドレンホースの勾配と先端の詰まりを点検する
4. シーズン前に短時間の試運転で排水を確認する

上記の手順は数分で終わり、長期のトラブル回避に直結します。

修理を依頼する判断基準と業者の選び方

すぐ修理依頼が必要な症状と安全リスク

エアコンから水漏れが発生したら、まずは安全確認を優先します。床に水たまりができるほどの大量の滴下や、室内機からのポタポタが止まらない場合は、通電部が濡れるリスクが高まるため運転を停止してください。特にドレンパンのひび割れやドレンホースの外れが疑われるときは漏電や機器の故障につながります。次の症状が当てはまれば至急で相談が必要です。

• 大量の水が短時間で落ち続ける

• 右側や左側など一方向から集中的に滴下する

• 運転中に異音や焦げ臭さを伴う

• ブレーカーが落ちた、もしくは落ちそうな兆候がある

応急処置としては、電源を切り、電源プラグを抜き、コンセント周りが濡れていないか確認します。タオルで養生し、被害拡大を抑えつつ症状を記録すると診断が正確になります。賃貸の場合は管理会社や所有者への早期連絡がトラブル抑止に有効です。

業者選定のポイントと見積りの取り方

業者選びはスピードと精度が命です。依頼前に、発生状況を整理し写真や動画で室内機・ドレンホースの出口・水の落下場所を共有すると診断が早くなります。以下のポイントを押さえると安心です。

• 対応範囲の明確化：ドレンホース清掃、ドレンパン洗浄、部品交換、勾配調整の可否を確認

• 費用の事前提示：出張費、作業費、部品代、再訪費の有無を分けて提示

• 到着目安の提示：最短訪問時間と所要時間を確認

• 保証条件：再発時の対応期間や範囲を明記

賃貸は管理会社の指定業者がいる場合が多いため、独自手配の前に連絡し承認を得ます。複数社の簡易見積りを取り、作業範囲と合計額で比較するのがコツです。とくにエアコンから水漏れが除湿運転時だけ出るなど症状が限定的なときは、原因切り分けの可否も確認しましょう。

出張費や作業別の料金目安と相場感

費用は地域や機種、作業難度で変動しますが、目安を把握しておくと過不足のない判断ができます。軽作業は短時間で完了しやすく、部品交換は別途費用が上乗せされます。参考として、出張費は数千円台が一般的、ドレンホースの詰まり除去は軽作業の範囲で、内部のドレンパン清掃や勾配調整になると工数と費用が増えます。見積りは症状・作業範囲・合計金額の3点で比較しましょう。

1. 依頼前に「運転モード」「室温」「漏れ位置」「量」をメモします。除湿時のみ発生などの条件が分かると診断が早まります。
2. 写真3点を準備します。室内機の正面、右側と左側の下部、屋外のドレンホース排水口です。
3. 見積りは2社以上に依頼し、出張費の要否と再訪費の有無を確認します。
4. 作業後は排水テストを実施してもらい、再発時の連絡方法と期間を記録します。

エアコンから水漏れの原因がドレンホースの詰まりや勾配不良の場合は短時間で修理が直ったというケースもあります。大量のポタポタや通電部の濡れが疑われるときは、無理に使い続けず専門の業者へ早めに相談してください。

予防で差がつく日常メンテと設置チェック

月一のフィルター清掃と夏前の内部クリーニング

冷房の効きが落ちたまま使うと結露が増え、結果としてエアコンから水漏れが起きやすくなります。月一でフィルターを外してホコリを落とし、シーズン前は内部の水路まで意識したクリーニングが効果的です。ポイントは次のとおりです。

• 風量確保で結露を抑える。フィルター目詰まりは風量低下とドレンパンの水溜まりを招きます。

• ドレンホースの排水状態を確認。屋外先端から水がポタポタ出ていれば通常です。

• においが強い時は内部洗浄を追加。カビやスライムが原因で排水不良になります。

• 賃貸は事前連絡を徹底。清掃は自己対応でも、分解や修理は管理会社や業者へ。

短時間でも定期のクリーニングを続けるだけで、発生頻度が下がり修理費用の抑制につながります。

ドレンホースの位置と勾配を季節の変わり目に確認

ドレンホースの詰まりや勾配不良は、水が逆流して室内機の右側や左側からの水漏れを招きます。季節の変わり目に次の手順でチェックしましょう。

1. 先端の高さを確認。地面や水溜まりに触れず、下向きで空間があることを確かめます。
2. 連続した勾配を確認。途中で持ち上がる段差や折れ曲がりは排水を妨げます。
3. 詰まりを除去。ドレンホースクリーナーや掃除機で吸引し、ゴミや虫の巣を取り除きます。
4. 排水テスト。運転後に先端から安定した排水があるかを目視で確認します。

勾配や先端位置の調整で多くの水漏れは改善します。改善しない場合は業者に修理を依頼してください。

ブランド別の傾向と型番特有の注意点を押さえる

ダイキンやパナソニックなどで見られる右側の水漏れ事例

右側で滴下するケースは、配管や電装が右側に集中する設計で結露水が偏りやすいことが主因です。エアコンから水漏れが右側に出るときは、まず室内機の右側背面でドレンホースの接続と断熱材の密着を確認します。特にダイキンは配管スペースがタイトな型番があり、わずかな勾配不足でドレンパンから水があふれやすくなります。パナソニックは薄型筐体が多く、壁貫通部の断熱不足で結露が再発することがあります。以下のポイントが実用的です。

• 接続部の緩みと結露の複合要因を同時に点検

• ドレンホースの勾配とつぶれの有無を再確認

• 右側配管の保温材の欠損や隙間を補修

短時間で見極めるコツは、送風運転で内部の水量変化を抑えつつ、右側外装の継ぎ目と壁面をライトで目視することです。症状がポタポタから大量に移行するなら、早期に業者へ修理を依頼してください。

三菱の霧ヶ峰や富士通などで起きる吹き出し口周りの結露

吹き出し口周りに水滴が付くのは、熱交換フィンの汚れで気流が偏ることや、風向設定が下向きに固定され冷風が連続で当たることが要因です。霧ヶ峰は気流制御の可動部が豊富で、ルーバーの初期位置ズレがあると結露ラインが前面に寄ります。富士通は静音重視の型番に多い細密フィンで汚れに敏感です。エアコンから水漏れに見えても、実態は前面結露が滴下しているだけのこともあります。改善手順は次のとおりです。

• フィルターとフィンのクリーニングで通風抵抗を低減

• 風向を水平付近にして冷気の当たり過ぎを回避

• 送風運転で内部を乾かし、再結露を抑制

再発が多い場合は、環境湿度が高い除湿運転時に発生しやすい傾向があるため、設定温度を上げるか風量を自動に戻すと安定します。

型番ごとのドレンパン構造と掃除の難易度

同じメーカーでも型番でドレンパンの形状や固定方法が違い、掃除の難易度が大きく変わります。分解が必要か、前面パネルだけで届くかでセルフ対応の可否が決まります。エアコンから水漏れを止める目的で無理な分解を行うと破損リスクが高いので、取扱説明書の指示を優先してください。比較の目安をまとめます。

安全に進めるなら、1.運転停止、2.電源プラグを抜く、3.前面パネルとフィルターを外す、4.ドレン出口をライトで確認、5.手の届く範囲のみ清掃、の順が基本です。届かない場合や大量の水が溜まる場合は、業者のクリーニングや修理を検討すると確実です。

よくある質問をまとめて解説疑問を一気に解消

エアコンから水が垂れてくる時の対処法

運転中に水がポタポタ落ちたら、まずは安全第一で電源を切ります。床や家財の被害を抑えるためにタオルや受け皿を置き、漏れている位置を確認します。応急処置のポイントは結露水の排水経路を整えることです。屋外側のドレンホースを見つけ、先端につぶれや泥詰まり、虫の侵入がないかを確認します。異物があれば取り除き、可能なら「ドレンホースクリーナー」や掃除機で吸引して水路を開通させます。室内機側はフィルターの目詰まりが風量低下を招くため、優しく清掃しましょう。再発を避けるために勾配が確保されているかも目視で点検し、傾きが大きい場合は無理をせず業者に相談するのが安全です。軽微な詰まりならこの手順で一時的に改善しやすいです。

• ポイント：電源停止と水受け設置で被害拡大を防止

• 重要：ドレンホースの詰まり解消で水路確保

• 注意：傾き調整は無理をせず専門家へ

補足として、再運転時は送風で内部を乾かすと状態確認がしやすいです。

クーラーから水が落ちてくる原因

水が落ちる主因は、結露水の排水不良と風量不足です。まず疑うべきはドレンホースの詰まりや先端の水没、持ち上がりによるサイフォン現象です。勾配が弱い、右側や左側だけに傾く設置でも片側へ水が偏り、右側からの水漏れや左側の受け皿オーバーフローが起きます。次にフィルターの汚れや熱交換器の目詰まりが風量低下を招き、霜化や結露量の過多につながります。さらにドレンパンの汚れ・バイオフィルムで排水口が狭まると、ポタポタが続くことがあります。除湿運転は結露水が増えるので弱点が表面化しやすい点も覚えておきたいところです。施工時の断熱不良や室内機の水平不良、配管ドレンの接続緩みも原因になりえます。症状の多くは清掃と排水経路の確保で直ったと感じられるケースが多いです。

テーブルの症状別対策を手がかりに、原因を絞り込みやすくなります。

室外機から水が出るのは正常か

冷房や除湿では室内の湿気が結露水となり、ドレンホースを通って屋外へ排出されます。したがって室外機付近で透明な水がチョロチョロ出ている状態は多くの場合で正常です。注意したいのは水の性状と量です。泥水のように濁る、油分や異臭を伴う、極端な大量排水が続くときは、ドレンパンの汚れ・藻や虫の繁殖、配管の断熱不良などが疑われます。また暖房時の水は霜取りによるもので正常ですが、機体内部からの漏れに見えるケースは位置をよく確認してください。集合住宅や賃貸では階下への滴下がトラブルになりやすいため、受け皿や延長で適切に排水を誘導すると安心です。メーカー別でも差はありますが、ダイキンなど各社は正規の排水機構を備えていますので、普段と違う水質や勢いなら点検を検討しましょう。

1. 正常の目安：透明で無臭、使用時のみ適量の排水
2. 要注意：濁りや油分、常時滴下、流量の急増
3. 対処：先端位置と水路を整え、異常が続けば点検依頼

短時間の観察で状態の切り分けが進みます。

エアコンの水漏れは放置してよいか

放置はおすすめできません。床材の膨れや壁紙のシミ、カビの発生、配線や基板への浸水で修理が高額化する恐れがあります。とくにエアコンから水漏れが右側だけ、あるいは室内機背面の壁面が濡れる場合は配管口周辺やドレン接続の不具合が疑われ、早めの対処が有効です。自分でできる範囲は、フィルター清掃、ドレンホース先端の吸引、先端位置の見直し、送風での乾燥運転です。それでも改善しない、または短期間で再発するなら業者への依頼が安全です。費用は内容次第で、ドレンホース清掃は比較的安価、ドレンパン分解クリーニングや部品交換はその分かかります。賃貸では管理会社やオーナーの判断が絡むため、発生状況を写真とともに早期連絡し、指示に従いましょう。使い続けて大丈夫か迷うときは、電源を切り被害拡大を防ぐのが賢明です。