乾電池式モバイルバッテリーで選ぶ攻略術比較や回数目安と安全対策付き

スマホの電池が切れたとき、近くのコンビニで単三電池を買ってすぐ充電できる——それが乾電池式モバイルバッテリーの強みです。とはいえ「どの電池がどれだけ持つの？」「急速充電はできるの？」といった疑問や、「低温や古い電池で出力が落ちる」などの落とし穴もあります。実は単三アルカリ1本は約2.2Wh前後、4本でも変換ロスを含めると実効は6〜7Wh程度に留まることが多いのです。

本記事では、電圧変換と出力電流の基礎、USB-AとType-Cの違い、2A出力対応の見極め、アルカリ・ニッケル水素・リチウム一次の費用対効果まで、数値でわかりやすく解説します。さらに、防災・通勤・アウトドアでの使い分け、4本/6本構成の充電回数目安、低温時やケーブル抵抗での低下要因の切り分け手順も網羅。

安全面では、異種・古新混用の禁止や過放電回避、異常発熱時の初動もチェックリスト化。国内メーカーの公開仕様や自治体の電池回収ルールに基づき、実用に足る判断材料だけを厳選しました。最後まで読めば、あなたの用途に合う最適解が見つかるはずです。「どの電池を何本、どの端子で、どの場面に持っていくか」を、今日から迷わず決められます。

乾電池式モバイルバッテリーの基礎と使いどころを押さえる

乾電池式モバイルバッテリーで充電する仕組みとスマホ側の必要条件

乾電池式モバイルバッテリーは、単三や単一の直流電圧を昇圧回路で5Vに変換し、USB出力からスマホへ給電します。最近はUSB Type-C端子対応もありますが、5V出力の安定性と必要電流が満たせるかが重要です。多くのスマホは5V/1A以上での充電を想定し、高速充電規格は非対応の製品が一般的です。iPhoneやType-C端末でも、純正ケーブルか規格準拠ケーブルを使えば安定します。コンビニや100均モデルは簡便ですが、最大出力に差があるため、通話やナビ中の消費を上回る電流が出るか事前確認が有効です。

• 出力例の目安

  • ベーシック: 5V/0.5〜1.0A
  • 安定志向: 5V/1.5A
  • 注意点: 高速充電(9V/12V)は非対応が多い

• 接続のポイント

  • ケーブルは短めで損失を低減
  • 端末の発熱時は出力が落ちやすい
  • ケース厚で接触不良に注意

単三と単一の容量差が与える影響

乾電池は公称電圧1.5Vでも負荷で電圧降下し、昇圧損も生じます。実効Whを把握すると期待できる充電回数を現実的に見積もれます。一般的な単三アルカリは約2.0〜2.5Wh、単一アルカリは約8〜12Whが目安で、実使用では昇圧効率や端末側の充電ロスを考慮して70%程度の取り出しと見積もると安全です。スマホのバッテリー容量(例: 11Wh前後)に対し、単三4本で部分充電、単一4本でより余裕のある充電が可能です。乾電池式モバイルバッテリーの選定では、本数、電池サイズ、昇圧効率、最大電流を合わせて確認します。

• 概算の考え方

  • 実効Wh=電池Wh×台数×効率(例0.7)
  • 充電回数=実効Wh÷端末Wh
  • 高負荷時は実効Whがさらに低下

• 例示の比較

  • 単三4本: 約5.6〜7.0Wh相当
  • 単一4本: 約22.4〜33.6Wh相当

防災・アウトドア・通勤での強みと限界

乾電池式モバイルバッテリーは、電源が途絶えた場面で乾電池を購入・交換して使える点が強みです。防災備蓄ではアルカリ乾電池の長期保管性が役立ち、停電時もコンビニで調達しやすい利点があります。アウトドアでは重量と本数のバランスを取り、ヘッドランプなど他機器と電池規格を統一すると携行性が向上します。一方、日常の大容量充電や高速充電ではリチウムイオン内蔵型に効率と速度で劣ります。飛行機では内蔵型の機内持ち込み規定が厳格ですが、乾電池は一般的に持ち込みやすく、運用の柔軟性があります。用途に応じて乾電池式と内蔵型を使い分けると快適です。

• 活用のコツ

  • 平時は内蔵型、非常時は乾電池式を併用
  • 端末は5V/1Aでも維持充電が可能か確認
  • 乾電池は信頼できる銘柄で統一

• 注意点

  • 出力不足だと充電が進まない
  • 発熱時は負荷を下げる
  • 使用後の乾電池は自治体ルールで適切に処分

スペックの読み解き方と選定のコツ

USB-AとType-Cの違いと選び方

乾電池式モバイルバッテリーは端子がUSB-A出力の製品が主流ですが、スマホ側がType-C主端子の場合はCケーブルが必要です。USB-A→Cのケーブルが同梱か、別途用意が必要かを事前確認しましょう。変換アダプタは接点追加でロスや不安定要因になりがちです。可能ならストレート接続を選び、iPhoneはLightning、AndroidはType-Cの純正品質ケーブルを用意します。Type-C出力対応モデルでも、乾電池式は高出力規格のUSB PD非対応が一般的なため、ノートPC充電などは想定せず、スマホや小型ガジェット向けとして選ぶのが安全です。

• 乾電池式モバイルバッテリーの出力端子は事前確認が必須です

• 変換より適合ケーブルを直接用意すると安定します

• USB PDを前提にした機器充電は避けるべきです

• 同梱ケーブルの長さと品質もチェックしましょう

急速充電の可否と必要電流

乾電池式モバイルバッテリーの多くは5V/1A〜2A出力です。2Aは理論上高速ですが、実際は端末側の充電制御と電池の供給力で速度が決まります。アルカリ単3を複数本で駆動する製品でも、連続2Aを安定維持できない場合があるため、体感は「通常充電〜やや速い」程度が目安です。ゲーム中やナビ中など消費が大きい場面では、充電が横ばいになることもあります。急速を求めるより、発熱が少なく安定供給できるかを優先し、ケーブルは太めの充電対応品を選ぶと電圧降下を抑えやすいです。

• 2A表示は最大値で、常時維持できるとは限りません

• 実効速度は端末側制御とケーブル品質の影響が大きいです

• 高負荷使用時は充電より消費が勝つ場合があります

• 発熱と電圧の安定性を重視して選定しましょう

電池の種類と相性を見極める

乾電池式モバイルバッテリーは、電池特性がそのまま充電安定性に直結します。アルカリは入手性が高くコンビニや100均でも手に入り、緊急用途に最適です。ニッケル水素は内部抵抗が低く電圧が安定しやすいので、繰り返し使う場合に向きます。リチウム一次電池は寒冷地や長期保管に強く、軽量で高エネルギー密度ですがコストは高めです。用途別に使い分けると無駄が減り、充電できない、遅いといった不満も軽減できます。メーカー推奨の電池種類と本数の順守も重要です。

• 緊急時はアルカリ、日常運用はニッケル水素、防災はリチウム一次が目安です

• 指定外の電池や混用は不安定動作の原因になります

• 同一銘柄・同時購入の電池をセットするとバランスが取りやすいです

人気モデルを比較して最適解を導く

出力・重量・付加機能を横並びで評価

乾電池式モバイルバッテリーは、出力電流、重量、付加機能の組み合わせで実用性が決まります。スマホ充電には5V/1A以上が目安で、タイプCケーブル対応や変換アダプター同梱の有無も使い勝手を左右します。LEDライトは防災向け、ケーブル内蔵は通勤向け、同時給電はアウトドアで小型ライトやトラッカー併用時に便利です。100均の簡易モデルは軽量ですが出力が低めで、電池式モバイルバッテリーはすぐ切れるという不満の多くは電流不足やアルカリ電池の劣化が要因です。パナソニックの乾電池式モバイルバッテリーやbh-bz40kの系譜は安全設計や保護機能が手厚く、発火対策や逆接保護が明示されている点が安心材料になります。飛行機利用時は乾電池と本体を分けて管理し、機内持ち込み規定を必ず確認します。

用途別の推奨構成

• 防災は替え電池重視、通勤は軽量重視、アウトドアは堅牢性を優先

乾電池式モバイルバッテリーを用途で最適化すると、選択が明確になります。防災用途では単3アルカリを大量に備蓄できるモデルが有利で、LEDライト一体型やタイプC変換を同梱する製品が役立ちます。通勤では重量100g前後の軽量タイプにケーブル内蔵が快適で、コンビニで乾電池を即補充できる点が強みです。アウトドアはラバープロテクションや防滴設計、同時給電によりヘッドライトとスマホを並行運用できると安心です。100均モデルは予備として軽く携帯し、メインはブランド品で安定性を確保する二段構えが現実的です。寒冷地ではニッケル水素の電圧特性が安定するため、充電池運用も検討します。

• 推奨電池:高品質アルカリ、低温時はニッケル水素

• 本数:単3×4本で実用性と軽さのバランス

• アクセサリー:短いタイプCケーブルとLightning変換を携行

価格帯別の選び分け（100均からブランドまで）

• 低価格帯の限界と使いどころ、ブランド品の保護回路や保証に言及

価格帯で見ると、100均やコンビニの乾電池式モバイルバッテリーは、緊急時の通話数分やメッセージ送受信には有効ですが、連続ナビや動画再生では電圧降下により「乾電池式モバイルバッテリー 充電できない」と感じやすいです。家電量販店の中価格帯は出力安定とLED、同時給電など実用機能が揃います。パナソニックなどのブランドは逆接防止、過電流・短絡保護、温度監視などの保護回路が明示され、長期の保証やサポートが期待できます。飛行機の機内持ち込みでは、本体は手荷物に、乾電池は端子をショートしないよう個包装が推奨されます。タイプC対応は増えていますが、完全な急速充電は少ないため、通話・位置共有・低輝度運用を前提にし、必要に応じてリチウムイオン式と併用するのが合理的です。

• 低価格帯:非常用の一時しのぎ

• 中価格帯:日常のバックアップ

• ブランド帯:安全・耐久・サポート重視

どのくらい持つかを数値で把握する

電池本数別の充電回数目安

乾電池式モバイルバッテリーの充電回数は、乾電池の種類と本数、変換効率、スマホ側のバッテリー容量で決まります。一般的な単3アルカリ1本のエネルギーは約1.5V×2000mAh=約3Whです。昇圧やDC-DC変換のロス、ケーブル損失を考えると実効はおよそ60〜70%になります。ここでは実効65%で目安を示します。iPhoneやAndroidの容量に当てはめて、4本構成と6本構成の回数を把握しましょう。

iPhone 3000mAh相当を基準にし、タイプC端子の端末でも同様にWh換算で評価できます。100均モデルは変換効率が低い傾向があり、パナソニックなどの信頼性の高い製品は効率が安定しやすいです。乾電池式モバイルバッテリーは緊急用途に強みがある一方、連続高負荷には向きません。電池は同一ロットを推奨します。

• スマホ容量が5000mAh級(18.5Wh)の場合、上記回数は比率で低下します。

• 乾電池の温度・内部抵抗で実効値は変動します。

• 高出力要求端末では昇圧側が飽和し回数がさらに低下します。

環境や使用状況による差

乾電池式モバイルバッテリーは温度や負荷に敏感です。低温では化学反応が鈍化し、電圧降下と内部抵抗上昇で出力が下がります。炎天下でも内部温度上昇により電池劣化と保護回路の制限が起こり得ます。ケーブル抵抗が大きいと端末側電圧が不足し、充電が断続的になります。太い導体の短いUSBケーブルや、USB Type-C認証品を使うと損失を抑えられます。

アプリを多数起動した高負荷状態では、端末の消費電力が給電を上回り「充電が増えない」現象が起こります。省電力モードの活用、画面輝度の抑制、通信の最適化で有効Whを有効活用しやすくなります。100均の超小型モデルは変換効率が低い傾向があるため、長時間用途では高効率設計の製品を選ぶと安定します。

充電が遅い・すぐ切れる原因の見つけ方

乾電池式モバイルバッテリーで「遅い」「すぐ切れる」場合は、要因を順に切り分けます。まず電池を新品同ロットに交換し、極性と接点の汚れを確認します。次にケーブルを短く低抵抗のものへ変更し、端末をスリープ状態にして給電電流の変化を見ます。これで改善すれば、ケーブル損失や端末消費過多が主因です。

改善しない場合は、出力仕様を確認します。5V/1A未満の出力や電圧ドロップが大きい本体では、タイプC端末や大容量スマホに対して不足します。別の端末やモバイルルーターで比較し、本体側の昇圧能力低下や保護回路の早期遮断を疑います。ニッケル水素の残量不均衡も失速の原因です。機内利用時は航空会社の規定に従い、乾電池や機器の取り扱いを事前に確認してください。

安全に使うためのポイント

逆接続・混用・過放電を避ける基本

乾電池式モバイルバッテリーは、極性の逆接続や電池の混用、過放電を防ぐことが安全運用の前提です。プラス・マイナスの向きを本体表示に合わせ、装着後も端子側の浮きやバネの噛みを確認します。アルカリとニッケル水素など異なる種類の混在、使用済みと新品の古新混用は内部抵抗差で発熱の原因になるため厳禁です。保管は高温多湿を避け、目安として常温の風通しが良い場所に置きます。直射日光下の車内放置は避け、金属類と接触しないよう個別ケースに入れると安心です。長期未使用時は電池を抜き、液漏れや端子腐食を予防します。

• 乾電池の種類は同一銘柄・同一ロットを推奨します。

• 端子は乾いた布で拭き、接点復活剤の多用は避けます。

• USBケーブルは定格1A/2Aを用途に合わせて選びます。

充電できない時のチェック手順

不具合時は安全に配慮しながら、症状の切り分けを段階的に進めます。まずケーブルと機器を外し、電源ボタンがある機種はリセット操作を確認します。次に端子の汚れや酸化皮膜を乾いた布で拭き、異物の有無を確認します。改善しない場合は乾電池をすべて新しい同一種類に交換し、装着方向と接点の弾性を点検します。機器側では省電力設定やUSB給電制限、MTP接続の切替を見直し、別のUSBケーブル・別の機器で再現性を確認します。最終的に本体の発熱や異音があれば直ちに使用を中止し、再試験は避けます。

• 残量不均一は過放電を招くため全本数同時交換が基本です。

• Type-C利用時はe-marker有無や片向き仕様に注意します。

• iPhoneはMFiケーブルでの動作確認が安全です。

異常発熱や破損時の対処

乾電池式モバイルバッテリーで発熱、膨れ、異臭、液漏れ、変形が見られた場合は直ちに使用を停止します。USB機器を外し、手袋などでやけどを避けながら通気の良い不燃面に置きます。発熱が強いときは冷水を直接かけず自然冷却を待ちます。液漏れが皮膚に付着した場合は大量の水で洗い流し、金属端子に付着した結晶は乾いた布で拭き取り、強く擦らないようにします。破損や落下後の内部異音がある個体は再使用せず、電池を取り外して自治体ルールに従い適切に処分します。再発防止として混用禁止と高温環境回避、対応ケーブルの適合確認を徹底してください。

• 発火や煙の兆候があれば屋外で距離を取り、周囲の可燃物を離します。

• 繰り返す異常は本体不良の可能性があるためメーカーへ相談します。

• 乾電池単体も破損があれば使用を中止し、回収ルートを利用します。

持ち運びと購入・調達のコツ

急場での入手性と代替策

乾電池式モバイルバッテリーは、電池が切れてもコンビニや100均で単3や単1を調達できるため、急場での復旧がしやすいのが強みです。スマホ向けのケーブルはUSB Type-Cが主流ですが、LightningやMicro-Bも地域や端末によって必要です。変換アダプタを1個持つだけで、ケーブル本数を減らしつつ対応範囲を広げられます。コンビニでは乾電池と同時に短尺ケーブルも入手でき、100均ではType-C対応やスイング式アダプタが見つかることがあります。電池は同一ブランド・同一ロットで揃え、混用を避けると電圧低下による「充電できない」「遅い」症状を抑えられます。防滴ケースに入れて携行すると、雨天時も安心です。

• コンビニや100均での電池・ケーブル調達、変換アダプタの確保

飛行機での扱いと預け入れ注意

乾電池式モバイルバッテリー本体は多くの場合、機内持ち込みでの携行が基本です。預け入れ手荷物では電池類の制限が設けられることがあり、乾電池は未使用・端子保護のうえ機内持ち込みが安全です。リチウムイオン内蔵型とは規定が異なるため、同時携行時は区別してパッキングします。乾電池はショート防止のため、元パッケージや端子カバーで絶縁し、ゆるいポーチへのばらまき収納は避けます。国際線や一部の航空会社では規定が更新される場合があるため、出発前に最新の案内で「機内持ち込み」「預け入れ」の別を確認してください。乗継便では各社規定の最も厳しい基準に合わせるとトラブルを回避できます。

• 機内持ち込みと預け入れの一般的な取り扱い、乾電池の扱いを整理

旅行・出張での携行セット

旅行や出張では、乾電池式モバイルバッテリーに加え、端末の消費電力に合わせた替え電池の本数を計画します。例として、単3を4本使用するモデルなら1日分×2セットを目安にし、写真や動画を多用する日は1セット追加します。接続はUSB Type-Cを基本に、Lightningはアダプタで冗長性を確保します。ケーブルは短尺1本と耐久型1本の2本構成が実用的です。収納は電池を未開封のまま立てて入れ、使用済みと未使用を色分け袋で分離します。防水ポーチにまとめ、機内持ち込み時は取り出しやすい外ポケットへ。緊急時に備えて、100均やコンビニでの補充ポイントを行程表にメモしておくと運用が安定します。

• 替え電池本数、Type-CやLightningの冗長性確保、収納術を提案

電池・携行セット構成の目安

コストと環境を両立させる運用

リサイクルと正しい捨て方

乾電池式モバイルバッテリーの使用後は、乾電池の絶縁処理と適切な回収ルートの選択が重要です。絶縁は端子部をビニールテープで覆い、ショートや発火を防ぎます。アルカリ、リチウム一次電池、ニッケル水素電池などは混在させずに分別します。自治体の資源回収や家電量販店・コンビニの回収ボックスを確認し、自治体サイトや店頭掲示で受付対象を事前に把握します。乾電池式モバイルバッテリー本体は、小型家電回収の対象かメーカー案内に従います。膨張や液漏れがある電池は袋を二重にして持ち込み、屋外の直射日光を避けて保管します。捨て方は地域ルールが異なるため、可燃・不燃ではなく「資源」扱いの指示に従いましょう。

• 絶縁は＋−極ともに完全に覆います

• 種類別に袋を分けてラベルを付けます

• 回収ボックスは営業時間内に持ち込みます

充電池の導入効果

乾電池式モバイルバッテリーにニッケル水素充電池を導入すると、繰り返し使用により実効コストを大きく抑えられます。充電池は一般的に数百回の充放電に耐え、初期費用は高めでも数十回使用で単価が急低下します。実効コストは「(初期費用+充電電力費+充電器償却)/総使用回数」で評価します。高出力が必要な場面や冬期は消耗が増えるため、同条件で比較します。100均の使い切り乾電池は即応性に優れますが、日常の頻用には充電池が有利です。パナソニックなどの低自己放電タイプは非常用でも電圧維持が安定し、タイプCケーブルを用いたスマホ充電でも出力低下が少ない傾向です。

• 運用は「日常=充電池」「非常時=アルカリ」を基本に棲み分けます

• 4本運用なら同一ロットを揃え、混用を避けます

• 充電器は個別監視機能付きが安全です

非常用備蓄の見直しサイクル

非常用の乾電池式モバイルバッテリーは、保存期限と動作確認のサイクル管理が重要です。電池は外箱の使用推奨期限を基準に、先入先出でローテーションします。半年〜1年に一度、実機に単三や単一電池を装填してスマホやライトを5〜10分稼働させ、発熱や出力低下がないか点検します。タイプCケーブルでの給電速度、ケーブル断線の有無、端子の酸化も併せて確認します。飛行機移動が多い人は手荷物での持ち運び規定を事前に確認し、預け入れ不可品を避けます。保管は湿度40〜60%、高温多湿と直射日光を回避し、子どもの手の届かない場所にします。コンビニ調達を前提に、予備本数と予算もメモ化しておくと復旧が速まります。

• 点検日と電池ロットをラベルに記録します

• 予備のケーブルと変換アダプタを同梱します

• 液漏れ跡があれば端子を中性洗剤で清掃し完全乾燥します

種類別の処理・保管目安

型番で探す人向けのショートカット

パナソニックbh-bz40kの要点と対応機種

乾電池式モバイルバッテリーの中でもパナソニックbh-bz40kは、単3形アルカリやニッケル水素電池を用い、安定動作のため同一種類・同一銘柄の電池使用が推奨です。端子仕様は一般的にUSB-A出力で、スマホ側がタイプcの場合はUSB-A to Type-Cケーブルを用意します。LED搭載モデルは通電や残量傾向を簡易表示でき、暗所での作業にも便利です。対応機種は5V入力のスマホやガジェットが中心で、iPhoneはLightningケーブル、AndroidはType-Cケーブルで接続します。出力は小型機器向けのため、タブレットや急速充電必須の端末ではゆっくり充電になります。

• 端子仕様、LED搭載、推奨電池、対応機種確認の観点を整理

エレコム・グリーンハウス・オーム電機の比較視点

乾電池式モバイルバッテリーをメーカー横断で選ぶ際は、端子構成、重量、価格帯、付属品を比較します。端子はUSB-A単ポートが主流で、Type-C端子搭載は稀です。重量は電池本数とボディ材質で差が出るため、登山や旅行では軽量型が有利です。価格帯はエレコムが中価格帯、グリーンハウスは手頃、オーム電機はエントリー寄りが目安です。付属品は短いUSBケーブルの有無で携帯性が変わります。100均やコンビニで電池がすぐ買える点は共通ですが、アルカリ電池使用時の持続時間は本体効率で差が出ます。

• 端子構成、重量、価格帯、付属品の違いを簡潔に比較

低価格モデルの使いどころ

低価格帯や100均の乾電池式モバイルバッテリーは、緊急時のワンポイント充電やガラホ、ライト、ワイヤレスイヤホンケースなど小電力機器向けに割り切って使うと効果的です。ノーブランドは過電流保護や逆流防止などの保護回路が簡素な場合があるため、発熱時は直ちに使用を中止し、アルカリ電池の混在使用は避けます。スマホを満充電まで狙うのではなく、地図や通話が可能な数%を確保する使い方が現実的です。飛行機利用時はモバイルバッテリーの機内持ち込み規定を事前に確認し、乾電池は各社ルールに従って携行します。

• 100均やノーブランドの割り切り運用と注意点を明示

高機能タイプの活用術（ライト・充電池充電器一体型・ソーラー併用）

ライト搭載モデルで差が出る夜間・停電時の使い勝手

停電や夜間の屋外で乾電池式モバイルバッテリーを使うなら、ライト搭載モデルが実用性を大きく高めます。選定では照度(ルーメン)と連続点灯時間の両軸で比較し、乾電池の交換サイクルも合わせて確認します。単3と単1の違いで点灯時間が変わるため、携行性とのバランスも重要です。Type-C出力対応ならスマホや無線機器の同時運用がしやすく、コンビニで電池を即補充できる利点も活きます。100均モデルは非常灯用途、パナソニックなどの信頼性重視モデルは長時間運用向きです。

• 注目ポイント

  • 照度は目安100〜200lmで屋内、300lm以上で屋外作業が快適
  • 連続点灯は最低6時間以上を目安
  • 片手操作できる重量と形状を優先

充電池への充電器としての使い所と注意

充電池対応の乾電池式モバイルバッテリーは、緊急時に単3/単4の充電池を補充電できる点が強みです。使い所は、停電やキャンプでライトや無線機の運用を継続したい場面です。一方で充電モード(急速/標準)と所要時間を把握し、発熱管理と過充電防止機能の有無を確認します。満充電カット、デルタV検出、タイマー停止などの安全機構が明示されていることが条件です。複数スロット独立制御の機種なら、容量違いの混在充電でも電池を痛めにくく、長期コストを抑えられます。

• 運用のコツ

  • 標準モード優先で電池寿命を確保
  • 異なる容量や劣化度の混在は独立制御で対応
  • 高温環境では充電を避ける

ソーラーや手回しとの組み合わせ戦略

乾電池式モバイルバッテリーは即応性が強みですが、連日の停電では不足電力が生じます。ソーラーパネルや手回し発電を組み合わせ、電力の底上げと電池の節約を図ります。現実的な期待値として小型ソーラーの日照1日でスマホ満充電は難しく、補助電源と割り切るのが安全です。昼はソーラーで充電池を緩やかに充電し、夜はライトとスマホを乾電池で賄う設計が安定します。手回しは短時間の通話や位置共有に限定し、長時間用途は避けます。飛行機移動時は乾電池の取り扱い規定を事前確認しましょう。

• 運用設計の例

  • 昼:ソーラー→充電池へ、夜:乾電池→ライト/スマホ
  • 通信や決済はType-C対応機器を優先して短時間で充電
  • 100均電池は待機、重要デバイスは信頼性の高い電池を使用