インフルエンザとロキソニンの安全な使い方や注意点を内科医が徹底解説！知っておきたいポイント

「高熱でつらい…ロキソニンを飲んでいいの？」と迷う方は多いはず。結論から言うと、発熱や関節痛の緩和には役立ちますが、ウイルスを治す薬ではありません。特に小児では重篤な合併症との関連が指摘され、国内外の指針でアセトアミノフェンが第一選択とされています。大人でも脱水や胃腸障害、腎機能低下があるときは注意が必要です。

本記事では、ロキソニンの効果発現の目安（内服後約30〜60分、持続3〜6時間）や、過量服用を避けるコツ、避けるべきシーンを具体例で整理。厚生労働省や添付文書の情報をもとに、年齢別の安全な使い分けをわかりやすく解説します。

「カロナールとどちらを選ぶべき？」「市販薬の成分表示はどう読む？」といった実践的な疑問にも回答。危険サイン（発疹、呼吸困難、強い腹痛、意識の変化）を見逃さず、受診の目安まで一気に把握できます。迷いを解き、最短で正しい対処にたどり着きましょう。

インフルエンザとロキソニンの関係を正しく理解して賢く乗り切るコツ

ロキソニンの解熱鎮痛作用とインフルエンザ治療の本当の違い

ロキソニン（ロキソプロフェン）はNSAIDsの鎮痛剤で、発熱や頭痛、関節痛などの症状を一時的に緩和します。つまり症状を下げる解熱と痛みを抑える鎮痛には有用ですが、ウイルスそのものを排除する治療ではありません。インフルエンザの治療は、発症早期に抗インフルエンザ薬を用いた原因治療と、解熱剤や水分補給、休養などの支持療法を組み合わせます。大人では医師が症状や既往歴を見てロキソニンを処方することがありますが、小児では脳症・脳炎のリスクが指摘され、アセトアミノフェン（カロナールやタイレノール）が第一選択になりやすいのが実際です。インフルエンザでロキソニンを使うときは、用量・間隔の厳守と脱水の回避が重要です。なお、「風邪ロキソニンで治る」という誤解は禁物で、治癒を早めるのは休養と適切な治療の組み合わせです。

• ポイント

  • ロキソニンは症状緩和、ウイルス治療は別物
  • 小児は原則アセトアミノフェンを優先
  • 大人でも持病や胃腸障害があれば慎重に

解熱と鎮痛の効果が現れるまでの時間と持続時間を知って安心に使う方法

ロキソニンの解熱・鎮痛効果は、内服後30～60分で立ち上がり、約6～8時間持続するのが一般的です。効きが遅いと感じても重ね飲みは危険で、推奨間隔（通常8時間以上）を守ることが過量服用の防止につながります。空腹時は胃刺激が出やすいため、可能なら食後に服用し、水分をしっかりとりましょう。発熱が高いときも、まずは水分補給・冷却・休養を整えたうえで解熱剤を使うと安定しやすく、熱が下がらないときに間隔を詰めるのではなく、医師・薬剤師へ相談するのが安全です。湿布やロキソニンテープは局所の痛み対策であり、発熱の解熱効果はありません。なお、イブプロフェンなど他のNSAIDsやバファリンとの同時併用は避けるべきで、併用は副作用（胃腸障害や腎機能への負担）を増やします。

インフルエンザでロキソニンを避けるべきシーンを知って安全対策

インフルエンザでロキソニンを使うか迷うときは、まず年齢と体調のリスクをチェックしましょう。小児は原則避け、アセトアミノフェンを優先します。大人でも、脱水（尿が少ない・口が渇く）、胃潰瘍や胃痛、腎機能障害、心不全、アスピリン喘息、妊娠後期などは医師相談が先です。インフルエンザでロキソニンを処方された場合は、指示通りに服用し、ロキソニンを既に飲んでしまったときに副作用が疑われたら速やかに受診を。熱が下がらない、激しい頭痛や意識の変化、けいれん、嘔吐があるときは救急受診を考えます。カロナール市販薬やタイレノールはアセトアミノフェン製剤で、大人でも安全性が高い第一選択になりやすい一方、イブプロフェンやロキソニンの重ね飲みは避けましょう。市販の総合感冒薬（パブロンなど）は成分重複に注意が必要で、インフルエンザに飲んではいけない市販薬を避けるためにも薬剤師への相談が近道です。

1. 小児や持病がある人はアセトアミノフェンを優先
2. 脱水・胃腸障害・腎機能低下があるときは使用を避ける
3. 同系統の鎮痛剤の併用禁止（イブプロフェンやバファリンなど）
4. 効果不十分でも間隔厳守、長引く際は受診
5. ロキソニン湿布・テープは解熱目的に使わない

成人と子供で異なるインフルエンザでのロキソニンの使い方ガイド

大人がロキソニンをインフルエンザで使う場合に押さえるべき条件と注意点

インフルエンザの発熱や関節痛にロキソニン（ロキソプロフェン）を使う大人は、短期・最少量が基本です。特に確認したいのは既往歴と現在の体調で、腎機能低下・胃潰瘍歴・心不全・喘息がある場合は使用を避けるか医師に相談してください。高熱での発汗や食事摂取低下は脱水を招き、NSAIDsで腎障害が起こりやすくなるため、水分と電解質補給を優先します。空腹時の服用は胃荒れの原因になり得るので軽食後に内服し、アルコールは控えましょう。抗インフルエンザ薬の代わりにはならないため、発症早期の診断と治療が重要です。自己判断での連用はリスクが上がるため、原則3日以内を目安にし、効かないときの過量追加はしないことが大切です。

• ポイント

  • 既往歴と腎機能、胃腸障害、脱水の有無を必ず確認
  • 最少量・短期使用（原則3日以内）
  • 空腹回避と水分・電解質補給を徹底

インフルエンザの高熱や関節痛でロキソニンを上手に使うタイミングと受診の目安

高熱で寝付けない、関節痛が強く休息が取れないときは、体力消耗を避ける目的でロキソニンを検討します。服用は38.5℃以上で辛い・眠れないといった自覚症状を基準にし、まずはアセトアミノフェンを優先、効果が乏しい場合に医師の指示で切り替える方法が安全です。以下のサインがあれば速やかに受診してください：高熱が48〜72時間以上続く、呼吸苦・胸痛、強い倦怠、意識がもうろう、けいれん、激しい頭痛や嘔吐。内服後に胃痛・黒色便・発疹・息苦しさが出たら直ちに中止し相談を。インフルエンザロキソニンで熱が下がらない場合は、脱水是正・投与間隔の再確認・他の原因を考えます。市販薬の併用は成分重複の危険があり、総量オーバーに注意が必要です。

1. つらさ優先で解熱鎮痛を判断
2. アセトアミノフェンを第一選択に
3. 重症サインが出たら早期受診
4. 副作用兆候があれば即中止
5. 成分重複を避け総量管理

子供がインフルエンザでロキソニンを避けるべき理由と安全な代替選択

子供のインフルエンザではロキソニン（ロキソプロフェン）を避けるのが基本です。小児ではインフルエンザ脳症・脳炎との関連が懸念され、NSAIDs全般の使用で重篤化リスクが指摘されています。推奨されるのはアセトアミノフェンで、解熱鎮痛効果と安全性のバランスに優れます。カロナールは医療用の名称で、一般用ではタイレノールなどの選択肢があります。用量は体重あたりで厳密に調整し、坐薬やシロップを状況に合わせて使い分けます。インフルエンザロキソニンテープ・ロキソニン湿布などの外用でも全身性副作用の可能性がゼロではないため、発熱対策としては使用を控えるのが無難です。「機嫌が悪い、ぐったり、尿が少ない」などの変化は重症サインのことがあり、早めの小児科受診をおすすめします。

• 小児の基本方針

  • ロキソニンは避け、アセトアミノフェンを優先
  • 体重換算での用量管理を徹底
  • 外用NSAIDsも安易に使わない

補足として、インフルエンザに飲んではいけない市販薬の代表は一部のNSAIDs含有総合感冒薬です。成分は必ず確認し、迷ったら薬剤師や医師に相談してください。

インフルエンザで解熱剤を選ぶなら？ロキソニンを含めた成分比較と選び方の極意

成分ごとの特徴とインフルエンザ時におすすめな解熱剤を徹底解説

インフルエンザ時の解熱は、症状のつらさを和らげつつ安全性を最優先するのがコツです。一般的な選択肢はアセトアミノフェン、ロキソプロフェン（ロキソニン）、イブプロフェンの3成分で、どれも解熱鎮痛作用を持ちますが、インフルエンザでは特にアセトアミノフェンが第一候補になりやすいのが実情です。理由は胃腸や腎への負担が比較的少なく、小児を含め幅広い年齢で使われやすい安全性が確認されているためです。ロキソニンは大人では医師の判断で処方されることがある一方で、小児では避けられる場面が多く、既往症や脱水、胃症状がある場合には慎重投与が基本です。イブプロフェンも効果は強めですが、体調や併用薬によって適否が変わります。迷うときは発熱の高さ・持続時間・年齢・既往症の4点を手がかりに選び、自己判断での過量服用は避けてください。

• インフルエンザ時はアセトアミノフェンが無難

• ロキソニンは大人向けでも慎重に判断

• 小児や持病がある人は必ず相談

• 成分の重複と用量超過は厳禁

短時間で熱を下げたい気持ちがあっても、安全性の優先が回復を早める近道です。

市販薬でロキソニンなどの成分を見抜くコツと賢い選び方

市販薬は商品名が多様で迷いやすいですが、見るべきは有効成分名です。ロキソニンは一般名がロキソプロフェン、カロナールは一般名がアセトアミノフェン、イブAなどはイブプロフェンが主成分です。パッケージ裏面の「成分・分量」を確認し、同系統のNSAIDsを重ねないことが重要です。とくに総合感冒薬にはアセトアミノフェンやイブプロフェンが含まれる製品があり、追加で鎮痛剤を飲むと重複しやすくなります。また「ロキソニンテープ」「ロキソニン湿布」は外用剤で、解熱目的の効果は期待できません。インフルエンザ時に使うなら、解熱鎮痛の内服が対象です。店頭で迷ったら、症状・年齢・既往症・服用中の薬を伝えて薬剤師に確認しましょう。インフルエンザに飲んではいけない市販薬があるわけではありませんが、適否は体調で変わるため、自己判断よりも専門家の助言が安心です。

商品名に惑わされず、有効成分で比較すると安全に選べます。

アセトアミノフェンの安全性と適切な服用量を見極めるポイント

アセトアミノフェンはインフルエンザ時に選びやすい解熱剤です。大人は通常1回300〜500mgを目安に、1日最大3000mgまでを超えない範囲で使用します。小児は体重1kgあたり10〜15mgを1回量として用い、4〜6時間間隔を空け、1日5回以内が一般的な目安です。重要なのは市販の総合感冒薬や鎮痛薬、パブロンやバファリンの一部にもアセトアミノフェンが含まれる製品があるため、重複服用を避けることです。肝機能障害の既往、アルコール多量摂取、長期連用はリスクが上がるため医師に相談してください。タイレノールやカロナール市販薬に該当する製品を選ぶ際も、ラベルでmg表示を必ず確認します。熱が下がらないからといって間隔を詰めたり、他の解熱剤と交互に短時間で重ねるのは避けましょう。迷う場合はオンライン相談や近隣の内科に連絡し、適切な間隔と総量を確認すると安心です。

よくある質問

Q1. インフルエンザでロキソニンを飲んでもいいですか？
A. 大人では医師の指示で処方されることがある一方、小児では避けられる傾向です。胃腸症状や脱水、腎疾患がある場合は慎重にし、アセトアミノフェン優先が無難です。

Q2. インフルエンザはカロナールかロキソニンかどちらがいいですか？
A. 体調と年齢で変わりますが、まずはアセトアミノフェン（カロナール）が選ばれやすいです。ロキソニンは大人で適応を見て判断します。

Q3. インフルエンザに飲んではいけない市販薬はありますか？
A. 一律に禁止ではありません。ただしNSAIDsの重複や、総合感冒薬＋鎮痛剤の二重投与は避け、症状や既往に応じて薬剤師に相談してください。

Q4. ロキソニンを飲んでしまった後に不安です。
A. 多くは問題になりませんが、腹痛・嘔吐・黒色便・強い倦怠感があれば受診を。用量超過や併用がある場合は早めに相談しましょう。

Q5. ロキソニンテープやロキソニン湿布は解熱に役立ちますか？
A. 外用剤は解熱目的では使いません。関節や筋肉の局所痛が目的で、発熱には内服を検討します。

Q6. 風邪でロキソニンは効きますか？
A. 痛みや発熱の症状緩和には有効ですが、ウイルス自体を治す薬ではないため、休養と水分補給を併用してください。

Q7. アセトアミノフェン市販薬のおすすめは？
A. 有効成分がアセトアミノフェンであること、1回量と1日最大量が把握しやすい製品を選び、ラベルでmg表記を確認しましょう。

Q8. イブプロフェンとロキソニンの違いは？
A. どちらもNSAIDsで解熱鎮痛効果がありますが、製剤や個人差で体感が異なります。胃腸症状や併用薬で適否が変わる点に注意してください。

インフルエンザでロキソニンを処方されたとき必ず確認したいポイント

医師がロキソニンをインフルエンザで処方する理由や併用薬のチェック術

インフルエンザで高熱や関節痛が強い時、医師がロキソニン（ロキソプロフェン）を処方するのは、発熱と痛みを素早く抑えて休息を確保するためです。ただし治療の主軸は抗ウイルス薬であり、ロキソニンは症状緩和薬です。重複服用を避けるため、アセトアミノフェン（カロナールやタイレノール）との同時使用は原則避ける、あるいは医師指示の間隔で交互に使うことが大切です。イブプロフェンやバファリンなどNSAIDsの市販薬とも重ね飲みしないでください。小児は脳症リスクからロキソニン使用を避けるのが原則です。成人でも胃潰瘍、腎機能低下、脱水時は注意が必要です。処方内容に不安があれば、服用間隔・上限回数・頓服条件を確認し、オンラインや電話で早めに相談しましょう。

• 重複回避：ロキソニン＋他のNSAIDsは不可

• 交互使用：アセトアミノフェンと使う場合は指示間隔を厳守

• 小児は避ける：成人でも体調次第で中止を検討

補足として、熱が下がらない時は追加服用より受診を優先してください。

この表を手元メモにすると、迷いなく安全に服用管理しやすくなります。

ロキソニンの服用タイミングと食事・水分摂取のコツをマスター

ロキソニンは空腹時を避け、軽く食べてから十分な水で服用すると胃への負担を抑えやすいです。高熱や発汗で脱水気味だと副作用が出やすくなるため、経口補水液や水、スープでこまめな水分と電解質補給を行いましょう。解熱後も無理をせず、睡眠と安静を最優先にすると回復が早まります。ロキソニンテープやロキソニン湿布は関節や筋肉の局所痛には役立ちますが、発熱には効果がないため併用の目的を分けて使ってください。熱が上がり切るまで待ってから頓服する、もしくは悪寒や頭痛が強いタイミングでの使用が日常生活の負担軽減につながります。胃痛、黒色便、強いだるさ、熱が下がらないなどが続く場合は中止して受診してください。

1. 空腹回避：軽食後にコップ1杯以上の水で服用
2. 水分補給：汗に合わせて少量を頻回に摂る
3. 安静確保：解熱後も体力温存を意識
4. 局所薬の位置づけ：テープ・湿布は痛み対策で発熱には無効
5. 異常時の対応：症状悪化や副作用時は服用中止と相談

インフルエンザでうっかりロキソニンを飲んでしまった時の安心ガイド

ロキソニンを飲んだ直後に注意すべきインフルエンザ特有の危険サインと行動

インフルエンザでロキソニンを服用した直後は、数時間は体調の変化に注意してください。特に小児はリスクが高く、成人でも既往症があれば慎重さが必要です。以下の危険サインがあれば、迷わず受診を検討しましょう。服用後に様子見をする場合も、水分摂取と安静を保ち、追加で同系統の解熱鎮痛剤を重ね飲みしないことが大切です。

• 呼吸が苦しい、ゼーゼーする、唇が紫っぽい

• 強い頭痛や嘔吐が続く、意識がもうろうとする、けいれん

• 全身の赤い発疹、じんましん、顔や喉の腫れ

• 強い腹痛、血便、コーヒー残渣様の吐物

• 38.5度以上の高熱が下がらず悪寒や関節痛が急速に悪化

補足として、アスピリンや他のNSAIDsを併用すると副作用が増えるおそれがあります。市販薬を追加する前に薬剤師へ成分の重複確認をしてください。

次のインフルエンザ対策へ！ロキソニンから安全な薬選びへチェンジするコツ

インフルエンザの解熱鎮痛は、まずアセトアミノフェンが第一選択です。ロキソニン（ロキソプロフェン）を飲んでしまった後は、一定時間空けてからの切替と用量の厳守がポイントになります。成人の一時的な痛みや発熱ではロキソニンが処方されることもありますが、子供や持病のある方は医師へ相談してから判断しましょう。薬の選び方と相談手順をシンプルに整理します。

• 切替の流れ

1. 現在飲んだ成分と時刻をメモする（ロキソプロフェン60mgなど）
2. 次回の解熱はアセトアミノフェンを選ぶ（市販はタイレノール等）
3. 身体症状（発熱の持続、意識変容、呼吸症状）を観察する
4. 小児はロキソニンを避け、必ず医師または小児科で確認する
5. 受診の際は服用履歴を提示し処方の重複を防ぐ

補足として、「熱が下がらない」時は量や間隔の問題だけでなく重症化の可能性もあります。受診のハードルを下げることが回復を早めます。

ロキソニンテープやロキソニン湿布など外用薬をインフルエンザで使う場合の新常識

インフルエンザで発熱や全身痛がある時にロキソニン外用薬は効くのか？

ロキソニンテープやロキソニン湿布は、成分が皮膚から浸透して局所の炎症や痛みを和らげる外用の鎮痛消炎薬です。ポイントは「局所に限って効く」ことにあります。インフルエンザの発熱、悪寒、関節痛や筋肉痛のような全身症状のコントロールには限界があり、解熱や倦怠感の軽減には内服の解熱剤（例：アセトアミノフェンやロキソプロフェン内服）と比べて効果が乏しい場合が多いです。肩や腰など特定部位の痛みが目立つ時には補助的に有用ですが、インフルエンザの治療やウイルス自体には作用しません。熱が高くてつらい時に外用薬だけで凌ごうとすると「熱が下がらない」と感じやすく、適切な内服治療や受診を遅らせるリスクがあります。インフルエンザとロキソニン外用薬の関係は、あくまで局所鎮痛のサポートとして理解するのが安全です。

ロキソニン外用薬を使う時の注意ポイントとインフルエンザ時の落とし穴

インフルエンザで汗をかきやすい時期は、ロキソニンテープや湿布がはがれやすく皮膚刺激も起こりやすいため注意が必要です。貼付部位は清潔にし、かぶれが出たら中止します。外用と内服は作用部位が異なりますが、「併用すると効き目が倍増する」わけではありません。むしろ痛みの原因が全身症状にあるなら、アセトアミノフェンなど解熱鎮痛の内服を適切に使う方が現実的です。また長時間の連続貼付は避ける、入浴直後の貼付で刺激が強まる点にも配慮しましょう。小児や皮膚の弱い人は特に慎重に。なお「インフルエンザでロキソニンはだめ」と語られる文脈は主に内服の使い方や年齢、合併症リスクの議論であり、外用薬は全身性の影響が少ない一方で発熱には向かないことを押さえると選択を誤りにくくなります。

外用薬は「局所痛の補助」、内服は「全身症状の緩和」と役割を分けると、インフルエンザでの使いどころが明確になります。

家庭でできるインフルエンザ症状のセルフケアと受診すべきタイミングの徹底ガイド

インフルエンザで受診のタイミングやオンライン診療を上手に使う方法

発熱が出た直後は自宅で安静にし、水分と栄養補給を意識しましょう。受診の目安は、高熱が丸2日以上続く、強い頭痛や呼吸の苦しさ、脱水の疑い、妊娠中や心肺・腎疾患、糖尿病などの基礎疾患がある場合です。解熱剤はアセトアミノフェンが無難とされますが、インフルエンザでロキソニンを選ぶかは年齢と持病で判断が分かれます。小児は避け、大人は胃腸症状や腎機能に注意して使う選択肢があります。検査は発症後12～48時間が抗ウイルス薬の効果を期待しやすいタイミングです。オンライン診療は、発症時刻や症状の経過、体温の推移、同居家族の感染状況を整理して相談すると処方や検査案内がスムーズです。夜間は悪化時の受診先を先に把握しておくと安心です。

• ポイント

  • 高熱が48時間以上、呼吸苦や意識がもうろうは早めに受診
  • 基礎疾患がある人や妊娠中は早期に相談
  • オンライン診療では発症時刻・体温記録・同居状況を共有

小児や高齢者で見逃せないインフルエンザの危険サイン一覧

小児や高齢者は重症化が早く進むことがあります。以下のサインが出たら自宅経過は避け、至急受診してください。インフルエンザとロキソプロフェン（ロキソニン）の関係では、小児での使用は原則避ける考えが強く、アセトアミノフェンが推奨されます。大人でも嘔吐・下痢や腎機能低下があるときはロキソニンによる脱水悪化に注意が必要です。解熱で熱が下がらない場合は、服用間隔や用量の再確認、体表の冷却、水分と電解質補給を並行し、無理な多剤併用は避けましょう。ロキソニンテープやロキソニン湿布は関節痛の補助にはなりますが、発熱を下げる効果はありません。発熱中心の症状には解熱剤の選択と休養が重要です。

• 受診前の準備

  • 発症時刻と最高体温、服用した解熱剤（例：カロナール、イブプロフェン、ロキソニン）をメモ
  • 基礎疾患や内服中の薬、アレルギー歴を整理

オンラインでも共有できる情報を整えると、検査や処方の判断が速くなります。

インフルエンザでロキソニンが効かないときに疑うべきことと解決のヒント

インフルエンザ治療でロキソニン服用量や間隔を見直すべきパターン

インフルエンザの発熱や関節の痛みにロキソニンを使っても効きが弱いと感じたら、まずは添付文書の用量と間隔を正確に守れているかを確認します。成人ではロキソプロフェンの通常量は1回60mg、8時間以上の間隔をあけて必要時に服用します。効かないからと間隔を詰めたり総量を増やしたりするのは危険です。また総合風邪薬や頭痛薬にロキソプロフェンやイブプロフェンが含まれていると成分重複になり、副作用や胃腸障害のリスクが上がります。アセトアミノフェン（カロナールやタイレノール）の併用も、同成分重複や総量超過に注意が必要です。小児はアセトアミノフェンが推奨され、ロキソニンは避けます。脱水があると解熱鎮痛剤が効きにくいことがあるため、経口補水や休養で体調を整えることもポイントです。ロキソニンテープやロキソニン湿布は局所鎮痛であり、発熱には無効です。次のチェックを行い、無理せず医師に相談しましょう。

• 用量超過や服用間隔不足がないか

• 重複成分の併用（総合感冒薬、頭痛薬）がないか

• 脱水や空腹時服用など効きにくい状況がないか

• 小児や妊娠中など使用を避ける場面に当てはまらないか

簡単に見直しても改善しない場合は、アセトアミノフェンへの切り替えや受診を検討してください。

インフルエンザの陰に潜む別の疾患や合併症を見逃さないポイント

ロキソニンを適切に使っても熱が下がらない、悪寒や頭痛が強いまま、意識がもうろうとするなどのときは、合併症を疑います。代表は肺炎、脱水・腎機能低下、そして稀ですがインフルエンザ脳症・脳炎です。次の症状がある場合は速やかに受診し、必要なら救急相談を検討してください。特に子供は悪化が急で、インフルエンザ脳症が疑われるサインを見逃さないことが重要です。成人でも高リスクの基礎疾患があると重症化しやすく、解熱剤だけで様子を見るのは危険です。ロキソニン飲んでしまった場合でも、症状が強ければ早期受診が最優先です。市販薬で粘るより、検査や抗インフルエンザ薬の適切なタイミングを逃さないことが回復の近道になります。

番号順に確認しましょう。

1. 高熱が48〜72時間以上続く、または解熱後に再燃するかを確認
2. 呼吸苦や胸痛、チアノーゼなどの有無を確認
3. 意識の変化・けいれん・異常言動がないか家族も一緒にチェック
4. 水分摂取量と尿量を把握し、脱水兆候があれば補水
5. いずれか該当すれば医療機関へ連絡し受診する

インフルエンザ治療では、アセトアミノフェンを軸にしつつ、異常サインの早期察知と受診が安全策です。ロキソニンが効かない背景に疾患が潜む可能性を常に念頭に置いてください。

インフルエンザとロキソニンにまつわるよくある疑問QandA

大人はインフルエンザでロキソニンを飲んでも大丈夫？判断基準と注意点

インフルエンザで発熱や関節の痛みがつらい時、成人がロキソニン（ロキソプロフェン）を使うのは条件付きで可です。ポイントは、強い胃痛や腎機能障害、脱水、喘息既往がある場合は避けること、小児は原則使用しないことです。解熱鎮痛剤は治療ではなく症状の緩和であり、アセトアミノフェンのほうが安全域が広く推奨されやすいです。最初の対応は、水分補給と休息、体を冷やし過ぎないこと、必要時のみ最小用量で短期間の服用が基本です。高熱が続く、意識がもうろう、けいれん、激しい頭痛や嘔吐がある時は速やかに受診してください。インフルエンザロキソニンの使い分けは個人差が大きく、持病薬や妊娠授乳の有無も影響するため、不安があれば医師に相談が安全です。

• 成人は条件付きで使用可

• 小児は原則避ける

• 脱水・腎障害・胃潰瘍・喘息は注意

• アセトアミノフェン優先を検討

カロナールとロキソニンの使い分けで迷った際のベストな選び方

カロナール（アセトアミノフェン）は中枢で解熱鎮痛を示し、インフルエンザ時の安全性が高い第一選択になりやすい薬です。一方ロキソニンはNSAIDsで抗炎症作用が強く、関節痛や頭痛に切れ味がありますが、胃腸・腎・喘息への影響に注意が必要です。高熱と悪寒でつらいときはカロナール、関節の強い痛みや頭痛が主体ならロキソニンを検討、といった目安が現実的です。交互使用や併用は基本的に推奨されません：重ねて飲むと副作用リスクや総量超過につながります。処方された場合（インフルエンザでロキソニン処方されたなど）は、間隔・回数を厳守し、同成分重複の総合感冒薬と併用しないことが大切です。熱が下がらない時は自己増量せず、服用間隔と水分補給の見直し、受診での評価を優先してください。

※症状や持病で最適解は変わります。処方指示や薬剤師の説明を優先してください。

インフルエンザ時に飲んではいけない市販薬と絶対に避けたい成分

インフルエンザの市販薬選びで重要なのは成分チェックです。特に避けたいのは、ジクロフェナク、メフェナム酸、サリチル酸系（アスピリンなど）です。小児・思春期ではライ症候群や脳症との関連が懸念され、成人でも脱水や胃腸障害、腎機能への負担が問題になります。また総合感冒薬にはロキソプロフェンやイブプロフェンなどのNSAIDsが含まれる場合があり、重複服用で副作用が増えることがあります。アセトアミノフェン含有の単剤（例：タイレノール）を選ぶのが安全策です。インフルエンザ市販薬で鼻水や咳を抑えたい場合は、解熱鎮痛成分の重複を避けること、鎮咳や抗ヒスタミンの副作用（眠気や口渇）を理解したうえで最小限に使用することが大切です。妊娠・授乳、持病薬のある方は事前に薬剤師へ相談してください。

1. ジクロフェナク・メフェナム酸・アスピリンは避ける
2. NSAIDsの重複服用をしない
3. アセトアミノフェン単剤を第一候補に
4. 小児・思春期は特に成分に注意
5. 不安があれば受診や薬剤師に相談